買取実績

北海道えりも町で買取させていただいた、AKAI GX-747dbx をご紹介します。

AKAI（赤井電機）は、1946年に赤井三郎によって創業されました。1954年には、日本企業として初めてテープレコーダーの開発に成功し、その後、オープンリールデッキやアナログカセットデッキ、VHSビデオテープデッキなどを手掛ける総合AV機器メーカーとして成長を遂げました。特にアナログカセットデッキ分野では、世界で初めてオートリバース機能を採用し、他社製品にも大きな影響を与えました。

しかし、1980年代にデジタルオーディオへの対応が遅れたことから業績が悪化。1994年に香港のセミ・テック・グループの傘下となりましたが、2000年に民事再生法の適用を申請し、経営破綻に至りました。
現在では、AKAIのブランドは音楽制作ハードウェアおよびソフトウェアを提供する「AKAI Professional」として存続しており、MPCドラムマシンやMPK Mini MIDIコントローラーなど、クリエイターに人気の製品を展開しています。

AKAI GX-747dbxは、1982年に登場した高性能オープンリールデッキで、AKAI GX-747をベースに、さらに進化したモデルです。このデッキは、特にノイズリダクション技術「dbx Type1」を搭載している点が特徴で、これによりダイナミックレンジが128dBに拡大され、テープヒスを30～40dB削減することが可能です。dbx Type1は、全帯域で音楽信号を圧縮・拡張することで、音質の劣化を最小限に抑えながら、よりクリアで迫力のある音を実現します。

録音・再生ヘッドには、AKAI独自の「ニューGXヘッド」が採用されています。このヘッドは、高硬度ガラスと低ノイズクリスタルフェライトを使用しており、従来のフェライトヘッドに比べて耐久性と音質が大幅に向上しています。特に高周波数帯域でのノイズ低減と、摩耗に強い設計が特徴です。また、ヘッドの先端には複合R形状が採用されており、トラック間のクロストークを低減し、音質の向上に寄与しています。

GX-747dbxは、オートリバース機能を備えており、テープの再生方向を自動で切り替えることができます。これにより、長時間の再生や録音が快適に行えます。また、テープセレクターを搭載しており、EEポジションを選択可能です。このポジションは、AKAI、Maxell、TDK、TEACが共同開発した規格で、高周波数帯域でのノイズ低減とMOL特性の向上を実現しています。

【スペック】

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