買取実績

静岡県伊豆市で買取させていただいた、Nakamichi DRAGONをご紹介します。

Nakamichi (ナカミチ株式会社)は、1948年（昭和23年）に創業された日本のAV機器メーカーです。
コンパクトカセット式テープレコーダーの開発にいち早く着手し、1970年代から1980年代にかけて、1000（1972年北米で先行発売）、700（1973年発売）、1000ZXL（1980年発売）、DRAGON（1982年発売）、CR-70（1985年発売）などの高級カセットデッキで有名でした。
当社の製品の大多数はアナログオーディオ関連のハイエンド製品で占めていたため、1990年代に入るとCDの普及に対応できず、消費者向けハイエンド製品では苦戦を強いられ、2008年5月31日をもってナカミチブランド製品の日本国内での販売を終了しました。

Nakamichi DRAGONは、カセットデッキの歴史において象徴的な存在で、1982年に発売された世界最高峰のオーディオ機器の一つです。このモデルは、音質、革新性、耐久性で他に類を見ない性能を備えています。特に注目すべきは、NAAC（Nakamichi Auto Azimuth Correction）技術です。この自動アジマス調整機能により、再生ヘッドの角度が常に最適化され、録音時のヘッド位置のズレやテープ歪みを修正して最高の音質を維持します。この機能は、テープの種類や録音品質に関わらず、卓越した再生体験を提供します。

このモデルはまた、オートリバース機能を搭載しており、テープを手動で裏返すことなく両面再生が可能です。ただし、録音時にはオートリバース機能が利用できない点が特徴です。さらに、DRAGONは「クローズドループデュアルキャプスタン」という仕組みを採用しており、テープの張力を最適化し、ヘッドとの接触を均一にすることで安定した再生を実現しています。この構造は、細やかな音のニュアンスと安定した音質再生に寄与しています。

DRAGONのノイズリダクションシステムは、ドルビーBおよびCを採用しており、録音時や再生時のノイズを効果的に低減します。また、手動キャリブレーション機能を備えており、録音バイアスやレベルをテープ特性に合わせて調整できるため、最高の録音品質が得られます。音質に関しては、広がりと透明感のある音場、自然でリアルな低音から繊細な高音までを余すことなく再現する性能が特筆されます。

【スペック】

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