北海道江別市で買取させていただいた、MASARU KOHNO 河野 賢 No.10 1974をご紹介します。
河野賢(Masaru Kohno)は、日本を代表するクラシックギター製作家であり、そのブランドは世界的に高い評価を受けています。彼のギターは、卓越した音響設計と美しい仕上がりで知られています。
河野賢は1948年にギター製作を開始し、1967年にはベルギー国際ギター製作コンクールで金メダルを受賞しました。この受賞をきっかけに、彼のギターは国際的に注目されるようになりました。スペインギターのエッセンスを独自に再構成し、日本人の演奏嗜好に合わせた音響設計を追求しました。河野賢の工房は、彼の甥である桜井正毅によって引き継がれ、「桜井/河野」ブランドとして現在もモデルラインナップを継続しています。彼のギターは、クラシックギターの愛好家やプロ演奏家にとって非常に人気があり、国内外で高い評価を得ています。
今回の商品、No.10 1974は、日本のクラシックギター製作の巨匠、河野賢による中位モデルの一本で、1970年代の日本のクラシックギター工芸の水準の高さを象徴する名器です。河野氏は、スペインの伝統的なギター製作法を取り入れつつも、日本人ならではの繊細な感性と職人技で独自のスタイルを確立しました。クラシックギターの世界で非常に評価の高いモデルです。このギターは、卓越した音響設計と美しい仕上がりを特徴とし、特にプロフェッショナルな演奏家やクラシックギター愛好家に人気があります。
このNo.10モデルは、現在のハイエンドモデルと比べれば控えめな価格帯に位置していますが、製作のクオリティや音質は非常に高く、今なお多くのギタリストに愛用されています。特に1974年製は、河野工房が最も円熟した時期に差し掛かっていた頃であり、非常に安定した音響性能と美しい外観が特徴です。
このモデルは、スプルースを表面板に使用し、ローズウッドを裏板と横板に採用しています。これにより、力強い低音と甘美な高音が調和した音色を生み出します。また、ネックにはマホガニーが使用されており、指板はエボニー製で、滑らかな演奏感を提供します。弦長は660mm、ナット幅は53mmで、標準的なクラシックギターの仕様を持っています。
No.10 1974は、特に表現力豊かな音色が特徴で、独創的なブレーシング構造が採用されています。この設計により、音響的なバランスが非常に優れており、演奏者のニュアンスを忠実に再現します。プロの演奏家からも高い評価を受けており、クラシックギターのコンサートや録音に適しています。
著名な演奏家で河野ギターを使用している人物には、クラシックギター界の巨匠・村治奏一や、早川純などが挙げられますが、No.10モデル自体はプロの中でも主にセカンドギターや練習用として使われることが多く、特定の有名アーティストがこのモデルに限定して使用している例は多くありません。このモデルは、プロ・アマ問わず「表現力」「音響の美しさ」にこだわる奏者にとって、価値ある選択肢の1本といえるギターだと思います。
【スペック】
項目 | 内容 |
製作年 | 1974年 |
製作家 | 河野 賢(Masaru Kohno) |
モデル名 | No.10 |
トップ材 | スプルース(松) |
サイド・バック材 | ローズウッド |
ネック材 | マホガニー |
指板材 | エボニー(黒檀) |
スケール長 | 約650mm |
ナット幅 | 約52mm |
フィニッシュ | ラッカー仕上げ(時代的にセラックの可能性もあり) |
原産国 | 日本 |
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