買取実績

長野県安曇野市で買取させていただいた、Mosrite THE VENTURES modelをご紹介します。

Mosrite（モズライト）はアメリカ合衆国カリフォルニア州ベーカーズフィールドを拠点に、1950年代にセミー・モズレーによって設立されたギターメーカーです。その名前は、創設者モズレーと投資家である牧師ボートライトの名前を組み合わせたものです。
モズライトは、独特なデザインと音響特性で知られています。特に「The Ventures Model」は、1960年代のサーフロックやガレージロックシーンで大きな影響を与えました。ゼロフレットや細身のネック、独自のトレモロユニットなどの革新的な設計が特徴です。
モズライトの歴史は波乱に満ちており、幾度かの倒産を経験しましたが、その後も日本を含む世界中で愛され続けています。現在では、モズライトの製品は複数の会社によって製造されており、京都に拠点を置く「モズライトUS」や「フィルモア・モズライト」、黒雲製作所などがそれぞれのラインナップを展開しています。

モズライト THE VENTURES modelは、1960年代の日本に巻き起こったエレキブームを象徴するギターで、独特なデザインとサウンドにより、現在でも多くのギタリストから愛され続けています。最大の特徴は、ストラトキャスターとは逆方向の左右非対称ダブルカッタウェイボディと、ヘッド先端に刻まれた「M」型の切れ込み、そしてモズライト独自設計のビブラートユニット「Vibramute（ビブラミュート）」にあります。この個性的なルックスは、ザ・ベンチャーズの使用により一気に世界中に知られるようになりました。

ネックは非常にスリムで、ナット幅は約39〜40mm（19/16インチ）と、リッケンバッカーなどの一般的なギターよりも細い設計です。このスリムネックは手の小さいプレイヤーにも握りやすく、速弾きや繊細なフィンガリングに適しています。ネック接合は、1963年頃まではセットネック構造でしたが、1964年中期以降はボルトオン方式へと移行しており、過渡期には両仕様が混在して存在します。

サウンド面では、モズライト独自の高出力シングルコイルピックアップを2基搭載。見た目はシングルコイルながら、太く力強い出力を持ち、クリーンでは甘く澄んだ音色を、歪ませるとエッジの効いたサウンドを生み出します。特にフロントピックアップは斜めに配置されており、弦間ピッチに合わせた独自設計のポールピース構造が特徴です。またゼロフレットを採用しており、開放弦と押弦時の音質差が少なく、ローラーナット構造と組み合わせることでアーミング時のチューニング安定性が向上しています。

【スペック】

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