買取実績

福島県福島市で買取させていただいた、Rogers The LS3/5A 前期型をご紹介します。

Rogers（ロジャース）は、1947年に英国放送協会（BBC）の研究開発部門に所属していたジム・ロジャース（Jim Rogers）によって設立されたイギリスのオーディオメーカーです。特に1970年代にBBCのスタジオモニターとして採用されたLS3/5aをはじめとするスピーカーで広く知られています。

1993年、Rogersは香港の企業グループであるWo Kee Hong Groupに買収され、それに伴い製品の方向性が大きく変化しました。その結果、日本市場での販売は一時的に中断されました。しかし、2008年にロジャースラボラトリー・ジャパン合同会社が設立され、再び日本での製品取り扱いが開始されました。

Rogers LS3/5A前期型は、1970年代に英国BBC（英国放送協会）によって開発された放送局用モニタースピーカーの初期モデルで、特にその音質と精密な設計からオーディオ愛好者や音楽制作者に高く評価されています。LS3/5Aは、そのコンパクトなサイズにもかかわらず、驚異的な音響性能を発揮し、特に人の声の再現性に優れています。このスピーカーは、BBCが放送局向けに開発したため、音の正確性と解像度を最優先に設計されており、オーディオファイルにとっては一種の象徴的な存在となっています。

前期型のLS3/5Aは、インピーダンスが15Ωであり、後期型（11Ω）との音質の違いが顕著です。15Ωの前期型は、より滑らかでナチュラルな音質を持ち、特に高域の表現が豊かで繊細です。ウーファーにはKEF B110、ツイーターにはKEF T27を搭載し、どちらのユニットもBBCの厳格な基準に基づいて選定されました。これらのユニットの相性が非常に良く、スピーカー全体で非常にバランスの取れた音を再現します。

さらに、LS3/5A前期型は密閉型のエンクロージャーを採用しており、低域の量感は控えめながら、非常に優れた音の解像度と定位感を実現しています。特にクラシック音楽やボーカルの再生において、その繊細でリアルな音質が際立ちます。フェルトツイーターバリアを採用することで、バッフルからの反射を抑え、さらにクリアで透明感のある音を提供します。これらの特徴により、LS3/5Aは小型ながらも非常に高い音質を実現し、長年にわたり多くのオーディオファンに愛され続けています。

【スペック】

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