長野県安曇野市で買取させていただいた、Mamiya SEKOR C 4.5 37mmをご紹介します。
マミヤ光機株式会社は、1940年5月に東京都文京区(当時の東京市本郷区)にマミヤ光機製作所として設立されました。発明家の間宮精一の技術と、菅原垣二郎の資本を元にカメラ製造を開始しました。
1984年、海外でのカメラ販売を手掛けていた主要株主の大沢商会が倒産し、会社更生法に基づく更生手続きを開始。この期間中、35mmフィルムカメラ(ミラクルマウントを搭載したマミヤZEシリーズ)の生産を中止し、中判カメラの製造に集中しました。
その後、1992年マミヤ光機が釣具機器メーカーのオリムピックに吸収合併され、1993年社名をマミヤ・オーピーに変更。合併後も「Mamiya」ブランドのカメラは継続されています。

Mamiya SEKOR C 4.5 37mmは、Mamiya RB67シリーズ専用の中判フィルムカメラ用フィッシュアイレンズです。マウントはMamiya RB67専用で、RB67 Pro、Pro S、Pro SDなどに装着可能です。中央シャッター式で、電子制御を必要としないため、改造すれば4×5判カメラにも使用できる柔軟性があります。

このレンズは焦点距離37mmながら、6×7判のフォーマットに対応しており、180度の対角画角を持つダイアゴナル・フィッシュアイレンズです。広角というよりも極端な広角で、周辺まで大きく湾曲した映像を描写します。特に風景、建築、インテリア、創作的なポートレートなどに最適で、非日常的な視覚効果を狙う撮影に向いています。

描写性能は非常に高く、中心部の解像力とコントラストは抜群。逆光耐性も強く、太陽を画面内に入れてもフレアやゴーストがほとんど出ないという評価もあります。近接撮影にも強く、被写体にほぼ接触するほどの距離まで寄れるため、極端なパースペクティブを活かしたユニークな構図が可能です。
【スペック】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| レンズ名 | Mamiya SEKOR C 37mm f/4.5 Fisheye |
| マウント | Mamiya RB67専用 |
| 対応フォーマット | 6×7 中判フィルム |
| 焦点距離 | 37mm |
| 最大絞り | f/4.5 |
| レンズ構成 | 9群6枚 |
| 画角 | 180°(対角) |
| 最短撮影距離 | 約0.257m |
| フィルター径(後部) | 40.5mm(スクリュー式) |
| フィルター装着方式 | 後部スクリュー式 |
| フィルター付属 | UV、Y48、R60など |
| サイズ(直径×長さ) | 約112mm × 93mm |
| 重量 | 約1240g |
| フレア耐性 | 非常に高い |
| 特徴 | 中央シャッター、湾曲描写、近接撮影対応 |
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