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熊本県南阿蘇村で買取させていただいた、PENTAX 67 TTLをご紹介します。
PENTAXは、1919年に旭光学工業株式会社として設立されたことに始まります。1952年には、国産初の35mm一眼レフカメラ「アサヒフレックスI」を発表しました。これを皮切りに、一眼レフカメラの先駆者として世界から注目を集める企業へと成長しました。
PENTAXという名称の由来は、1957年5月に発売された一眼レフカメラ「アサヒペンタックス（通称AP）」の製品名によります。
現在、PENTAXブランドの製品はリコーイメージング株式会社が製造・販売しています。
PENTAX 6×7 TTLは、1976年に発売された中判一眼レフカメラで、6×7判のブローニーフィルムを使用するプロ仕様のモデルです。TTL（Through The Lens）プリズムファインダーを搭載しており、露出計を内蔵したことで、従来のPENTAX 6×7よりも露出管理が容易になりました。販売台数の正確な記録は公表されていませんが、シリーズ全体としては長期間にわたり多くの写真家に愛用され、数十万台規模で流通したと推測されています。
標準レンズとしては「SMC TAKUMAR/6×7 105mm F2.4」が広く使われており、35mm判換算で約55mm相当の画角を持ちます。このレンズはポートレートや風景撮影に適しており、開放F2.4の明るさと滑らかなボケ味が特徴で、立体感のある描写が可能です。
PENTAX 6×7 TTL最大の特長は、35mm一眼レフの操作性をそのまま中判カメラに拡張した設計にあります。アイレベルファインダーを採用しており、シャッタースピードや絞りの操作が直感的に行えるため、フィルムカメラ初心者でも比較的扱いやすい設計です。一方でボディは非常に大きく重く、通称「バケペン（化け物ペンタックス）」と呼ばれるほどの存在感があります。シャッター音も大きく、撮影時には独特の緊張感を生み出します。
【スペック】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 1976年 |
| マウント | ペンタックス67マウント |
| 使用フィルム | 120 / 220（ブローニーフィルム） |
| ファインダー | TTLアイレベルファインダー（露出計内蔵） |
| シャッター方式 | 機械式フォーカルプレーンシャッター |
| シャッタースピード | B、1～1/1000秒 |
| 使用電池 | 4LR44（6V）×1本 |
| 標準レンズ | SMC TAKUMAR/6×7 105mm F2.4 |
| フィルムサイズ | 6×7cm |
| フィルム装填 | 本体一体型（フィルムバックなし） |
| サイズ | 約180×160×100mm（ファインダー含む） |
| 重量 | 約2,300g（レンズ・ファインダー含む） |
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