神奈川県藤沢市で買取させていただいた、Martin D-28をご紹介します。
Martin、C.F.Martin & Co., Inc.(マーティン)は、1833年にドイツ人のクリスチャン・フレデリック・マーティンがアメリカに渡り創業したメーカーです。ギター、マンドリン、ウクレレのトップブランドとして広く知られています。
1970年代、日本の輸入代理店である東海楽器のカタログには「マーティン」と表記されていましたが、「マーチン」と表記されることもあります。多くの著名アーティストが愛用しており、その技術はアコースティックギターの基礎を築き、現在も多くのギターメーカーに影響を与え続けています。

Martin D-28は、アコースティックギターの代名詞ともいえる存在で、1931年に誕生して以来、世界中のプレーヤーから愛され続けてきたドレッドノート・モデルです。その最大の特徴は、力強さと豊かな響きを兼ね備えたサウンドにあります。低音域は重厚でありながらも輪郭がはっきりしており、中高音域は煌びやかで抜けが良く、ストロークでもフィンガーピッキングでも存在感を失わない万能なトーンを持っています。バランスの取れた音色は、ソロでもアンサンブルでも映えるため、ジャンルを問わず多くのギタリストから支持されています。

材質には、表板にシトカスプルース、裏板と側板にローズウッド(かつてはハカランダ/ブラジリアンローズウッドを使用)を採用。ローズウッドならではの深みと広がりを持つサウンドを実現しています。ネックにはマホガニー、指板とブリッジにはエボニーが使われており、堅牢さと演奏性を兼ね備えています。長年の演奏を経て木材が熟成することで音がさらに豊かになり、ヴィンテージD-28は特に高い評価を受けています。

D-28は、数え切れないほどの著名アーティストに愛用されてきた歴史を持ちます。代表的なところでは、エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ジミー・ペイジなど、ロックからフォーク、カントリーに至るまで幅広いジャンルのアーティストが使用してきました。そのため「プロフェッショナルが選ぶ定番の一本」として、アコースティックギターの王道的な位置づけを確立しています。
【スペック】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Martin D-28 |
| タイプ | アコースティックギター(ドレッドノート) |
| 初登場年 | 1931年 |
| 表板 | シトカスプルース(ヴィンテージはアディロンダック) |
| 裏板・側板 | ローズウッド(現行はインディアンローズウッド、初期はブラジリアンローズウッド) |
| ネック | マホガニー |
| 指板・ブリッジ | エボニー |
| スケール長 | 約645mm |
| 特徴 | 力強くバランスの良いトーン、ジャンルを問わない万能性 |
| 使用アーティスト | エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ジミー・ペイジなど |
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