買取実績

宮城県仙台市で買取させていただいた、Mamiya 6MF G 3.5 75mmLをご紹介します。

マミヤ光機株式会社は、1940年5月に東京都文京区（当時の東京市本郷区）にマミヤ光機製作所として設立されました。発明家の間宮精一の技術と、菅原垣二郎の資本を元にカメラ製造を開始しました。
1984年、海外でのカメラ販売を手掛けていた主要株主の大沢商会が倒産し、会社更生法に基づく更生手続きを開始。この期間中、35mmフィルムカメラ（ミラクルマウントを搭載したマミヤZEシリーズ）の生産を中止し、中判カメラの製造に集中しました。

その後、1992年マミヤ光機が釣具機器メーカーのオリムピックに吸収合併され、1993年社名をマミヤ・オーピーに変更。合併後も「Mamiya」ブランドのカメラは継続されています。

1999年に発売されたMamiya 6MFは、6×6cm判の中判レンジファインダーカメラとして登場し、Mamiya 6シリーズの最終モデルとなりました。「MF」はマルチフォーマットの略で、専用のマスクやアダプターを使用することで、標準の6×6判に加え、6×4.5判や24×56mmのパノラマフォーマットにも対応可能。この柔軟性により、被写体や作品意図に応じたフォーマット選択が可能です。販売台数は公表されていませんが、その携帯性と描写力から現在でも中古市場で高い評価を受けています。

標準レンズとして付属する「Mamiya G 75mm F3.5 L」は、35mm判換算で約40mm相当の画角を持ち、スナップ、ポートレート、風景など幅広いジャンルに対応。開放絞りでは柔らかく立体感のある描写を見せ、絞り込むことでフレーム全域にわたる高い解像感を発揮します。レンズには電子制御式のレンズシャッターを内蔵し、全速1/500秒までフラッシュ同調が可能で、スタジオから屋外撮影まで柔軟に対応します。

Mamiya 6MFの大きな特徴は、レンズ沈胴機構の採用により、撮影時以外はレンズをボディ内に収納できる点です。これにより中判カメラとしては非常にコンパクトで、持ち運びやすく、旅行や街歩きでのスナップ撮影にも適しています。レンジファインダー式のためミラーショックがなく、静音性にも優れています。さらに、ブライトフレームは装着レンズに応じて自動で切り替わり、ファインダー内の視認性も高く、直感的な構図決定が可能。露出モードは絞り優先AEとマニュアルの両方を備え、撮影スタイルに応じた運用ができます。頑丈なボディと優れた光学性能、そして携帯性の高さが、Mamiya 6MFを今なお魅力的な中判カメラとして評価させています。

【スペック】

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