長野県長野市で買取させていただいた、McIntosh マッキントッシュ MC2102 をご紹介します。
McIntosh Laboratory, Inc.(マッキントッシュ・ラボ)は、1949年にアメリカで設立された高級音響機器メーカーです。
特にオーディオアンプやスピーカーで有名で、その製品は高品質な音響性能と独特のデザインで多くのオーディオファンに愛されています。
マッキントッシュのアンプ製品は、左右に配置された「ブルーアイズ」と呼ばれるパワーメーターが特徴的です。
1990年にクラリオンの米国法人に買収され、その後2003年にはディーアンドエムホールディングスの傘下に入りました。現在は、イタリアの持株会社ファインサウンズの傘下にあります。

新世代のステレオ真空管パワーアンプとして登場したMC2102は、各チャンネルに計8本の真空管を搭載しています。構成は、ハイゲインかつ低歪特性を持つ双三極管12AX7を2本、高電圧対応の双三極管12AT7を2本、そして力強い出力を支えるビームパワー管KT88または6550を4本使用。12AX7のうち1本はバランス信号の受け取りに、もう1本は信号の増幅と位相の反転処理に用いられ、精密かつダイナミックな音響再生を実現しています。

パワーアンプ部には、マッキントッシュ独自の「ユニティ・カップル回路」が採用されており、2つの大きな特長を備えています。この回路では、一般的なアンプのように出力管のプレート(陽極)のみから出力を得るのではなく、プレートとカソード(陰極)の両方から電力を取り出すことで、より効率的かつ安定した動作を実現しています。さらに、この構造は多重帰還を用いた増幅方式である「ユニティ・カップル回路」によって、低歪で高精度な音質を可能にしています。

入力はスライドスイッチでバランス/アンバランスを切り替え可能。バランス接続時はノイズ耐性が高く、特に中音域で60dB以上の同相成分除去性能を発揮します。
また、照明のオン/オフが可能なブルーアイズ・パワーメーターを搭載。音量変化を表示する「ワッツ・ポジション」と、ピーク値を一時保持する「ホールド・ポジション」の2モードに対応しています。
【スペック】
| 型式 | ステレオパワーアンプ |
| ステレオ出力 | 100W+100W(2Ω、4Ω、8Ω、正弦波連続最低平均パワー出力) 出力RMS電圧:14.2V(2Ω)、20.0V(4Ω)、28.3V(8Ω) |
| モノパラレル出力 | 200W(1Ω、2Ω、4Ω、正弦波連続最低平均パワー出力) 出力RMS電圧:14.2V(1Ω)、20.0V(2Ω)、28.3V(4Ω) |
| モノブリッジ出力 | 200W(4Ω、8Ω、16Ω、正弦波連続最低平均パワー出力) 出力RMS電圧:28.3V(4Ω)、40.0V(8Ω)、56.6V(16Ω) |
| 全高調波歪率 | 0.5%以下(250mW~定格出力内の全てのレベルで) |
| 相互変調歪(SMPTE) | 0.5%以下(瞬間ピーク出力が定格パワー出力の2倍を超えない時) |
| 定格出力周波数 | 20Hz~20kHz |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.25dB 10Hz~100kHz +0 -3.0dB |
| SN比(A加重) | 100dB(定格出力以下) |
| 広帯域ダンピングファクター | 18以上 |
| 出力負荷インピーダンス | ステレオ:2Ω、4Ω、8Ω モノパラレル:1Ω、2Ω、4Ω モノブリッジ:4Ω、8Ω、16Ω |
| 入力インピーダンス | アンバランス:20kΩ バランス:40kΩ |
| 入力感度 | 1.0V |
| 使用真空管 | 12AX7x4(入力と位相反転) 12AT7x4(電圧増幅とドライバー) KT88または6550×8(出力管) |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz、5.8A |
| 消費電力 | 390W |
| 外形寸法 | 幅455.4x高さ257.2x奥行406.4mm 幅445x高さ257x奥行432mm(別カタログ記載) |
| 重量 | 40kg |
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