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実はおすすめ!?フェンダーのトランジスタギターアンプの使用レビュー~Fender Champion 100~

みなさんこんにちは。

ギターアンプは圧倒的に真空管派であると自負しているS藤ですが、本記事ではトランジスタアンプの魅力を再発見したいと思います。エレキギターを鳴らすためにはアンプの存在が不可欠ですが、そのアンプには大きく分けて真空管アンプとトランジスタアンプがあります。

私自身真空管アンプが好きかつ周りも真空管アンプ派が多いですが、調べてみると意外とトランジスタアンプを使用しているアーティストもいます。

たとえば、ザ・スミスのジョニー・マー、ザ・ポリスのアンディ・サマーズやジャズギタリストのウェス・モンゴメリーなんかもトランジスタアンプを使っているんです。

今回はフェンダーのトランジスタアンプ、Champion100の仕様の解説・弾いてみての感想をお伝えしたいと思います!

トランジスタアンプと真空管アンプの違い

Champion100の解説に入る前に、トランジスタアンプ、真空管アンプの違いをざっくり解説しようと思います。トランジスタアンプは「ソリッドステートアンプ」とも呼ばれ、トランジスタという電子部品を使って音を増幅させます。

メリットとしては、ギターの音を比較的素直に出力してくれるという点が挙げられます。クリアなサウンドでアンプ側でボリュームを上げて歪むということがほぼ無い点も利点かと思います。真空管アンプに比べると比較的安価なモデルが多い点も良いですね。

デメリットは音の細さ・バンドアンサンブルで音が抜けにくいという点です。逆にデメリットはその程度と考えることも出来そうですね。真空管アンプは文字通り真空管(増幅装置)を使用しており、真空管に電圧をかけて音を出力するといった仕組みになっております。

真空管アンプのメリットはやはりそのサウンドにあると思います。「あたたかみのある音」とよく形容されますが、本当にその通りであたたかい音かつ音自体も比較的太い印象があります。

また、メーカー・モデルによっても音に違いが大きく、好みのサウンドを見つけ出すのも1つの楽しみです。デメリットとしては、トランジスタアンプと比べて重量が重いことや、取り扱いがデリケートで雑に扱ってしまうと壊れやすいという事が挙げられます。

Fender Champion100の仕様・外観

2014年発売   定価49,000円

出力は100Wで12インチのスピーカーが2発付いています。トーンバリエーションは16通り、内蔵エフェクトは10種類以上あります。エフェクトループ・ヘッドホン端子・AUX入力端子も付いています。
そこまで機能が付いて18.2kgです。お得な気がしますね。(筆者所有のVOXの真空管アンプは同じようなサイズで30kgあります…)

背面

コントロール部分

実際に弾いてみた

と、いうわけで実際に音を出してみました。

シンプルにテレキャスターをエフェクターを繋がずアン直で鳴らします。

まず、100Wというのもあって音がかなり大きいです(笑)自宅で使用するにはヘッドホンが必須ですね。

肝心な音はというと、しっかり「フェンダーの音」が再現されているなと感じました。

コシのあるローミッドと比較的澄んだハイの鳴り方は目隠しをしてもフェンダーの音だと当てられそうです。

サウンドのキャラクターを変更する「VOICE」ツマミには、TWEED、BLACKFACE、BRITISH、METAL、JAZZが割り当てられています。TWEEDとBLACKFACEはフェンダーの往年の名機をモデリングした音なのであまり違和感はありませんでしたが、BRITISH(おそらくマーシャルモデリング)などに設定しても、少なからずフェンダーっぽさが感じられて筆者にとっては少し違和感に感じました。

もうひとつ、気になった点ですがBASSの効き方がかなり強くTREBLEの効き方は逆に弱く感じます。シャープで耳の痛い高音は出なさそうなので裏を返せば音作りがしやすいとも言えそうです。

また、空間系・モジュレーション系のエフェクトも内蔵されていますが可もなく不可もなくという印象です。例えば、コーラスとトレモロを同時にかける等といったことは出来ないのでご注意ください。

おすすめセッティング

ここで、何個か筆者の超個人的なおすすめセッティングを紹介します。

①ハードロック

GAIN           :7.1
VOLUME     :2
VOICE         :BRITISHの5くらい
TREBLE      :7.8
MID             :4
BASS          :2.5
FX LEVEL   :0
FX SELECT:-

ハードロックをやるのに良さそうなセッティングです。
強めに歪みをかけてハイミッドも耳が痛くならない程度に強く出しています。レッドツェッペリンやディープパープルなどを弾くのに持ってこいです!弾いていてかなり気持ちいい音が出せます!

②ロックンロール/R&B

GAIN           :5
VOLUME    :2
VOICE         :TWEEDの5くらい
TREBLE      :6.8
MID             :5
BASS          :3.2
FX LEVEL   :0
FX SELECT:-

ロックンロール、R&B的なセッティングです。

50年代のポップ音楽は基本的に音を歪ませたりはしないですが、あえて若干歪ませることで当時のいなたい雰囲気を表現出来ていると思います。

チャックベリーやバディホリー的なサウンドにもマッチしそうです。

③ドンシャリサウンド

GAIN           :3
VOLUME     :2.3
VOICE         :METALの3くらい
TREBLE      :10
MID             :2
BASS          :7.8
FX LEVEL   :0
FX SELECT:-

モダンなロックに特に相性のいいドンシャリサウンドです。
VOICEはMETAL(おそらくメサブギー レクチファイア)に設定しています。
音の輪郭がハッキリ残る程度に歪ませて音抜けが良いようにセッティングしています。フーファイターズだったり、近年のポップパンクなんかに合いそうですね。

④シューゲイザー

GAIN           :8.8
VOLUME     :1.9
VOICE         :BLACKFACEの7くらい
TREBLE      :6.7
MID             :5.2
BASS          :5.1
FX LEVEL   :10
FX SELECT:DELAY+REVERB

最後はシューゲイザーサウンドです。
フェンダーサウンドを強く歪ませ、かつディレイとリバーブのエフェクトを強くかけることで音に飽和感を出しています。最近はマイブラッディヴァレンタインの人気が再燃したり、ライドが来日したり、スロウダイヴがフジロックに出演したりと何かとシューゲイザーが押され気味な気がします。

シューゲイザー好きの方は是非試してみてください!

おまけ

これまでエフェクターを繋げずに弾いた感想を述べてきましたが、筆者の所有しているIbanez TSMINIを繋げて弾いたところ、かなり良い感じでした!

トランジスタアンプにはない真空管アンプ特有のミッド感がプラスされ、かついなたさもあって弾いていて心地よいサウンドになりますね。

※歪みは0にしきらず気持ち上げておいて、トーン・レベルは環境に合わせて設定すると良いです!

おわりに

いかがでしたでしょうか?

今回はFenderのトランジスタアンプ、Champion100を弾いてみました。

個人的には「真空管アンプ >トランジスタアンプ」の構図があったのですが、シチュエーションによって使い分けるというのが最適解だと思います!

真空管とトランジスタ、各々のポテンシャルに大小の差は無いと考えますので、これからアンプの購入を考えてらっしゃる方は一度トランジスタアンプも視野に入れてみてはいかがでしょうか!

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