- ニーゴ・リユースのKININARUマガジン
1998年製・2017年製 マルチエフェクター機種比較
みなさんこんにちは。マルチエフェクターよりもコンパクトエフェクター派のS藤と申します。
と、言っておいてなんなんですが、今回はマルチエフェクターの記事を書きます。
マルチエフェクターはコンパクトエフェクターの様に1つに対して1つのエフェクト(例外も有)ではなく、歪みや空間系、モジュレーション系にダイナミクス系などと、あらゆるエフェクト機能を兼ね備えた代物です。個人的な感覚として、一昔前は“初心者が使う物”というイメージがありましたが、今ではプロ御用達のモデルもたくさん発表されております。
そんなマルチエフェクターは80年代には既にラックタイプのものがローランドから発表されていたそうです。
今回は今から20年以上前に発売されたマルチエフェクターと、約5年前に発売されたマルチエフェクターの比較を買取店のスタッフである筆者が行なっていきたいと思います!
比較するマルチエフェクター
ZOOM PLAYER2100
1998年7月発売 13500円
正直特筆するところはあまりないエフェクターですが当時ビーイング系だったり、洋楽だとMR.BIGなどが流行っていたりとという背景があるため、当時の良くも悪くも”クサい”感じがあるのではないか、と筆者は睨んでおります。
また、ツマミが無いため「とっつきづらそ〜〜」というイメージが先行してます。
左からINPUT、AUX IN、OUTPUT、CONTROL IN、アダプタージャックとなっております。今見るとかなり少なく感じますね…..
BOSS MS-3
2017年6月発売 41500円
筆者が愛用しているマルチエフェクターで、その特徴はなんとい言ってもスイッチャーとしても使用出来るという点です。
例えば、「歪みの音はマルチだとデジタル臭くなって嫌だからコンパクトを使いたい。でも空間系などはあまり気にしない。」という場合、本機に使いたいコンパクトエフェクターを繋げて、空間系は本機に内蔵されているエフェクトを使用することが出来ます。もちろん重ね掛けも可能です。
また、スイッチャー部分には三台までエフェクターを繋げることが出来ます。
それ以外にも、パソコンとUSB接続をしてのサウンドメイクも可能です。
ZOOMとの違いといえば、ループのセンドリターン、ステレオアウト、MIDIアウトが出来る点でしょうか。
重さは1040gでした。(底にマジックテープを貼っているため重さは少しプラスされているかもしれません。)
実際に弾いて比較してみた
使用するギター
・フェンダー テレキャスター
・ギブソン レスポール
音質
歪みサウンドはシングルコイル(テレキャスター)、ハムバッカー(レスポール)の両方で比較します。
まずはテレキャスターでのサウンドですが、ZOOMはあまり歪ませない状態だと非力で抜けが悪いサウンドに感じます。強めに歪ませると非力さはごまかせますが、音楽的と感じられない倍音が出ているような気がします。デジタル臭さも目立ちます。
次にレスポールで弾いてみましたが、ZOOMを繋いだところ、前述した予想通りいかにも90年代チックな音が出ました(笑)
ミッドがグッと強調される粘っこいサウンドで、ここまで来ると「風情があるなぁ」とまで思います。コーラスなんかを軽くかけちゃうともうタイムスリップした気分になれるでしょう。
BOSSのMS-3でも弾いてみましたが、まず第一に「技術の進歩すげ〜〜」と思いました。ZOOMに比べて相当細かい設定も可能な為、シングル、ハムバッカーで弾いてどっちの方が良いとかは全くありません。
エフェクトの種類も豊富で、ユニバイブやロータリースピーカーなんかもあります。(ルーパーがあったらもっと良かったなぁと思いますが…)
歪みの音も神経質な方ならデジタル臭さが気になるかも知れませんが、色々な音を試すという点でも非常に優れていると思います!
ただひとつデメリットを挙げるとすればパッチを切り替えた際に音切れがあることです…何か設定で直せたりするんでしょうか
操作性
正直なところ、個人的にはサウンドよりも操作性の違いに驚きました。
ZOOMは今扱うと明らかに操作性が悪く感じます。前述しましたが、ツマミが無いのはかなりキビしいです。逆にBOSSの方はツマミもあり、更にはモニターも付いている為非常に操作性が高いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は2017年発売のBOSSのマルチエフェクターと、その約20年前、1998年に発売されたZOOMのマルチエフェクターの比較をやりました。
20年も経てばサウンドだけでなく操作性も変わっていますし、パソコンのソフトを使ってのサウンドメイクも可能になっております。なんとなく、この20年の差に驚くというよりも「この先どんなすごい機種が出てくるんだ」という期待が生まれる比較でもありました。
いつもはコンパクトエフェクターのみしか使わないという方も、たまにマルチエフェクターを気にかけてみると何かと面白い発見があるかもしれません!
また、我々ニーゴ・リユースではこういったエフェクターも新・旧、動、不動問わず1点から査定させていただいております!
もし、ずっと使わずに倉庫に眠っている機材、今のプレイスタイルに合わない機材などがございましたらニーゴ・リユースに買取査定をお任せください!
ではまた!!