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世界的バンドボーカリスト5選~海外アーティスト編~
「世界的なボーカリスト」と聞いて、あなたは誰を思い浮かべますか?
私は正直そこまで詳しくないので、シンガーソングライターとバンドのボーカルが頭の中でごちゃ混ぜになってしまうことがよくあります。
アメリカの音楽シーンを見ていると、ソロで活躍するアーティストが特に目立つように感じます。もともとグループで活動していた人でも、ボーカルが圧倒的な存在感を放ち、そこからソロとして成功するケースが多いですよね。まるでグループがスターへの「足場」になっているかのようです。エンタメの本場ならではの、個人主義的な輝きと言えるのかもしれません。
一方で、イギリスをはじめとするヨーロッパの音楽シーンでは、バンド全体にスポットライトが当たりやすい印象があります。もちろん、ボーカリストが目立つこともありますが、バンドの名前や音楽性全体が大切にされているように感じます。この文化的な違いが、アーティストのあり方や評価のされ方に影響しているのかもしれません。
では、世界的なバンドのボーカリストとして名前を挙げるとしたら、誰がふさわしいでしょうか?今回の記事では、既に亡くなった伝説的な人物ではなく、現在も第一線で活躍しているアーティストに焦点を当てています。またバンドや洋楽に詳しくない人でも聞いたことある楽曲を出しているということも条件にいれていますので、悪しからず・・・。
コールドプレイ/クリス・マーティン

コールドプレイとは1997年に結成され、改名を繰り返した後、1998年にデビューEP、2000年にデビューアルバムをリリース。これまで発表した9作のスタジオアルバム全てが全英アルバムチャート1位を獲得しています。特徴は、哀愁を帯びた美しいメロディー、壮麗なサウンド、優しい歌声、哲学的な歌詞、多彩な音楽性、そして華やかなライブパフォーマンスです。
21世紀のポピュラー音楽を代表するアーティストとして、世界の音楽シーンに多大な影響を与え、多くのアーティストや文化人から高い評価を受けています。これまでグラミー賞を7回受賞(39回ノミネート)し、2016〜2017年の『A Head Full of Dreams Tour』は当時歴代3位の興行収益を記録しました。
現在の『Music of the Spheres World Tour』でも各地で動員記録を更新し、注目を集めています。
そんなバンドのボーカルを務めているのが、この色男、クリス・マーティンです。
彼は誠実で情熱的な人柄で知られており、知的でユーモアにも富んでいます。ライブのMCやインタビューでは、ジョークを交えながら観客やインタビュアーを笑わせることが多いのも魅力の一つです。
ちなみにクリスは両利きで、酒や煙草はやりません。
かつてはベジタリアンでもあり、かなり健康的なライフスタイルを送っています!
2002年には女優のグウィネス・パルトローとライブの舞台裏で出会い、2003年12月5日に結婚しています。
さて彼の歌声は、優しく落ち着いた印象が特徴ですが、特にリズムに乗りやすいバラードが人気です。一方で、コロナ禍を機にボイストレーニングの内容を強化し、オペラの要素を取り入れたことで、以前よりも力強さが増したといわれています。
常に進化を続けるクリスの歌声…私もぜひ、生で聞いてみたいと思います。
さてクリスが使用しているマイクの1つとして、Shure SM7Bが挙げられます。「コールドプレイ – ホープ・フォー・ハイチ・ナウ・テレソン」のライブ映像では、彼がSM7Bを使用している印象的なシーンが見られます。

Maroon 5 アダム・レヴィーン

今回ご紹介するのは、アメリカで大人気のイケメン歌手アダム・レヴィーン!現在はモデルの奥様と結婚していますが、結婚前は女性にモテすぎて、さまざまなトラブルを巻き起こしたことでも知られています。そしてなんと、奥様が妊娠中にインスタグラマーと浮気をするという、なかなか痛い一面も…。
それでも、やはり彼がモテるのは納得せざるを得ません。彼が率いるバンドの楽曲はどれも素晴らしく、世界中でヒットを記録しています。例えば、YouTubeで公開されている「Sugar」のミュージックビデオは41億回以上再生され、「Girls Like You ft. Cardi B」も37億回以上再生されているほどです。まさに世界的成功を収めたアーティストと言えるでしょう。
ちなみに、「Girls Like You ft. Cardi B」のMVには、アメリカの有名な女性たちが次々と登場するのも見どころの一つです。そしてラストには赤ちゃんを抱いた奥様が登場するという、感動的なシーンも含まれています。
さて、そのバンドの名前は Maroon 5(マルーン5)。アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたポップ・ロック・バンドで、全世界でのトータルセールスはなんと1億1000万枚を突破。「世界で最も売れたアーティスト集団」の一つとして名を連ねています。また、トップ40チャートではグループとして唯一、1位を獲得したシングルが9曲もあり、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の調査による「史上最も人気のある100のロックバンド」ランキングで14位に輝きました。さらに、これまでに3つのグラミー賞も受賞しています。
そんな偉大なバンドでボーカルを務める彼がモテないわけがありませんよね。セクシーで優しい声質に加え、高音も美しく伸びる歌声の持ち主です。気になる方は、ぜひYouTubeで彼の歌声をチェックしてみてください!
さて使用しているマイクですが、SHURE(シュア)のダイナミックマイク「SM7B」です。特に、Adam Levine & James Valentineが「Memories」をパフォーマンスした際、Howard Stern Showでこのマイクを使用しているのが確認されました。

「SM7B」は、1973年に発売された「SM7」を基にしており、その後進化を遂げたレジェンドマイクです。当初はラジオやボイスオーバー用のマイクとして知られていましたが、1980年代にクインシー・ジョーンズとエンジニアのブルース・スウェディンが、マイケル・ジャクソンの名盤『スリラー』のレコーディングで使用したことで、一気にその名声が広まりました。このマイクは、ジャクソンのほとんどのボーカルパートに使われたことでも有名です。
現在、SM7Bは放送だけでなく、ライブパフォーマンスやレコーディングでの使用も増え、特にシャウトするような力強いボーカルの録音にも対応できる能力を持っています。また、ドラムやギターアンプのマイクとしても使用され、ストリーマーやポッドキャスターにも人気が高いです。その音質と伝説的な性能は、今なお多くの音楽ファンやオーディオ愛好者の間で話題となっています。
OneRepublic ライアン・テダー

OneRepublicもまぁ~、有名ですよね!
「Counting Stars」という曲も1度は聞いたことがあるはずです。特に曲の冒頭部分は印象的で、途中の「あ~あぁあ~あ~」は思わず口ずさみたくなるフレーズです。
そんなバンドの始まりは2002年、ロサンゼルスでのライブをきっかけに複数のレコード会社から注目され、コロムビア・レコードと契約。
その後、様々な困難を乗り越えながらも、2007年にデビューアルバム『Dreaming Out Loud』をリリースしました。このアルバムから生まれた「Apologize」は、ティンバランドによるリミックスが大ヒットし、16か国で1位を獲得、グラミー賞にもノミネートされました。その後も「Counting Stars」などのヒット曲を生み出し、アルバムは全世界で多くのセールスを記録しています。
さらに最近では、日本のアニメ『怪獣8号』のエンディング主題歌「Nobody」を書き下ろしたことでも話題に!同年8月にはSUMMER SONICにも出演し、熱いパフォーマンスを披露しています。
ライアン・テダーさんの歌声は、高音域の伸びが素晴らしく、深みを感じさせる声質が特徴です。低音寄りというわけではありませんが、バランスの取れたその声が多くの人を惹きつけています。
またボーカルとしてだけでなく、作詞家、音楽家、レコードプロデューサーとしても高い評価を受けています。
これまでにアデル、ビヨンセ、エド・シーラン、ジェニファー・ロペス、カミラ・カベロ、レディー・ガガ、マルーン5、ムー、ワン・ダイレクション、テイラー・スウィフト、ケイティ・ペリー、アリアナ・グランデ、ロジック、ポール・マッカートニー、BLACKPINK、TWICEなど、数多くのアーティストに楽曲を提供してきました。
その幅広い才能と実績は音楽業界で欠かせない存在となっているのは明らかです。
さて、ライアンさんが使用しているマイクを調べたところ、2023年のピンクポップフェスティバルでの映像から、詳細なマイク本体はわかりませんでしたが、ヘッド部分には「TELEFUNKEN M80 WH Black」が使われていることがわかりました。

TELEFUNKEN M80のワイヤレスヘッドは、ライブパフォーマンスの新しい定番として注目されています。ステップアップトランスと超薄型マイラー膜を使った軽量なカプセルを搭載しており、コンデンサーマイク並みの高音域の再現性と透明感ある音質が特徴です。さらに、ツアーの長旅にも耐える丈夫な設計が魅力です。
Linkin Park マイク・シノダ

Linkin Parkは、1996年にアメリカで結成されたロックバンドです。
21世紀で最も成功したバンドの一つであり、全世界累計セールスは1億枚以上を記録。さらに、グラミー賞を2回受賞し、ノミネートは6回に上ります。ウォール・ストリート・ジャーナルの「史上最も人気のある100のロックバンド」では12位に選出されています。代表曲には「In the End」「Numb」「What I’ve Done」「Crawling」「Faint」「New Divide」などがあり、世界中で広く親しまれています。
さて、Linkin Parkのボーカルといえば、チェスター・ベニントン氏や新ボーカルとして登場したエミリー・アームストロング氏を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、今回あえてマイク・シノダ氏の名前をタイトルにした理由があります。
チェスター・ベニントン氏の歌声はバンドの象徴とも言える存在で、多くの人々の心を動かしました。しかし、彼は2017年にこの世を去っている為、今回の選出条件(亡くなっていない人・第一線で活躍している人)に当てはまりません。
一方、エミリー・アームストロング氏は、新たなボーカルとして初ライブで圧巻のパフォーマンスを披露し、ハスキーボイスで彼女なりのロックを表現しています。
ただ、今回は結成メンバーであり、Linkin Parkの核ともいえるマイク・シノダ氏に焦点を当てたのは、調べていくうちに彼の人柄とこれからの活躍を応援したいと思ったからです。
マイク氏を選んだ理由はいくつかあります。まず、彼はラップだけでなく、歌声も抜群で、旧ボーカルであるチェスター氏とも、新たなボーカルであるエミリー氏とも相性が良いのは、彼の声のバランスやリズム感の良さが大きな理由だと思います。そして、彼はチェスター氏が亡くなった後もソロ活動を経て、Linkin Parkの名前を背負い続けました。特に、観客と一緒に「In the End」を歌うシーンでは、彼自身もLinkin Parkというバンドの一員であり続けることへの強い意志が伝わり、胸を打たれました。
気になる方は下記のリンクからご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Pr14Db1y6L4
さらに2024年、Linkin Parkは新たなスタートを切りました。バンドとしての再始動を応援したい気持ちもあり、今回はマイク・シノダ氏を取り上げました。過去も未来も見据えながら進化を続ける彼の姿勢こそ、今のLinkin Parkを語るうえで欠かせない要素だと感じます。

さて、使用しているマイクについてですが、「Friendly Fire」のミュージックビデオでは Peluso P-49 が使われていました!
Peluso P-49は、ビンテージマイクの名機「M-49」のキャラクターを再現したモデル。ミニチュアガラス三極管とBV-11タイプの出力トランスを採用し、M-49特有のメローで美しい音色をしっかりと捉える設計になっています。
さらに、P-49はPeluso MX-56パワーサプライとペアで使用され、無指向性から単一指向性、双指向性まで9種類の指向性をコントロール可能。8ピンコネクタを採用しており、接触不良を抑えた信頼性の高い接続を実現しています。
彼の音楽と同じく、このマイクもクラシックと革新が融合した一本ですね!気になる方はぜひチェックしてみてください!
System Of A Down サージ・タンキアン

システム・オブ・ア・ダウン(System of a Down)は、1994年にカリフォルニア州グレンデールで結成されたアルメニア系アメリカ人のヘビーメタルバンドです。これまでに5枚のスタジオアルバムをリリースし、そのうち3枚が米国ビルボード200で初登場1位を記録するなど、商業的な成功を収めました。
バンドはグラミー賞に4度ノミネートされ、2006年には楽曲「B.Y.O.B.」で最優秀ハードロックパフォーマンス賞を受賞しています。一時、2006年に活動を休止しましたが、2010年に再結成を果たしました。2020年には「Protect the Land」と「Genocidal Humanoidz」という2つの新曲をリリースしましたが、それ以降は新たな楽曲を発表しておらず、最後のアルバムは2005年にリリースされた『Mezmerize』と『Hypnotize』です。
それでもバンドは世界中で1,200万枚以上のレコードを売り上げ、シングル「Aerials」や「Hypnotize」はビルボードのオルタナティブソングチャートで1位を獲得するなど、根強い人気を誇っています。
日本では知名度が高いとは言えないかもしれませんが、欧米では非常に有名なバンドです。
バンドのボーカルを務めるのは、レバノン・ベイルート生まれのアルメニア系アメリカ人、サージ・タンキアンです。彼は濃いひげが特徴的で、その独特な歌声は中毒性があり、幅広い音域が多くのファンや批評家から高い評価を受けています。
さらに彼は音楽活動だけでなく、社会活動家としても知られています。「正義の軸(Axis of Justice)」という組織を設立し、世界中の暴力や不正に対して積極的に声を上げています。そのため、システム・オブ・ア・ダウンの歌詞には、政治的・社会的メッセージが込められることが多く、賛否が分かれることもあります。
それでも、彼の情熱的な姿勢や「メタル魂」は多くのファンを魅了し、バンドは現在も精力的に活動を続けています。彼らが出演した「Rock Im Park」でのライブ映像は、会場の熱気や観客の盛り上がりを体感できるので、ぜひチェックしてみてください。
さて使用しているマイクですが、ピンクポップフェスティバル2017のときに出演していた映像を確認するとShure【ADX2/K8B-G56】ということがわかりました。

「ADX2/K8」は、他のADX送信機と同様に、最大184MHzの広いチューニングレンジを提供し、干渉防止機能や優れた充電機能を搭載しています。また、コンパクトなデザインで、ShowLinkリモートコントロール機能により、そこで送信機の注目を調整することが可能です。この高機能が、ライブパフォーマンスにおいて卓越した安定性を実現しています。
まとめ
さてここまで第一線で活躍するバンドボーカリストをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
知っている名前もあれば、初めて聞いた名前もあるかと思います。
今回ご紹介した5名の方は世界的に有名な方々なので、もし知らなかったという方はこの機会に覚えていただければと思います。

楽曲やライブ映像、スペシャルライブなどを見ていただければ、そのアーティストがどれほどファンから支持されているのかが伝わると思います。ぜひチェックしてみてください!
私がおすすめする映像は、2011年のVictoria’s Secret Fashion Showです。このショーはスーパーモデルの中のスーパーモデルたちが登場する華やかなランジェリーのコレクションショーで、まさに夢のようなステージ。その年のライブパフォーマンスを担当したのはMaroon 5。彼らの楽曲「Jaguar」とモデルたちのウォーキングの相性が抜群で、本当に感動しました!「これ、生で見たかった…!」と胸が高鳴る、女子が大興奮するショーです。
ちなみに、去年はBLACKPINKのLISAがライブパフォーマンスを担当しました!
気になる方はぜひ「Victoria’s Secret Fashion Show」で検索して、過去の映像もチェックしてみてください。きっと楽しめると思います!
最後に、ニーゴ・リユースではCDやレコードの買取を行っています。
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