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【初心者向け】J-ROCKの分岐点!?BUMP OF CHICKEN藤原基央の音作りの秘密と使用ギター4選!
2000年代に「天体観測」のヒットで日本の音楽シーンに鮮烈な衝撃を与えた「BUMP OF CHICKEN」。
デビューしてから早30年近くとなり、今最前線で活躍しているミュージシャンがBUMP OF CHICKENからの影響があったことを公言している事も少なくありません。
日本のロックバンドとして広く認知されているBUMP OF CHICKENの魅力は様々で、ギターとボーカルを担当している藤原さんが生み出すその楽曲のメロディアスなギターのフレーズも1つの大きな魅力となっています。
私も「藤くんのようにギターを弾きたい!」と思ってギターを始めた1人で、「あの黄色いギターはなんだろう?」と気になっていました。
今回は憧れ倒した藤原基央さんの使用ギターを4本紹介していくことで楽曲の魅力を少しでも引き上げる事と、これからギターを始めて「BUMP OF CHICKENになるんだ!」という同志たちに向けて何か参考になれば幸いという気持ちで書いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
「藤原基央」プロフィール

1979年4月12日生まれ
千葉県佐倉市出身
代表曲「天体観測」「ガラスのブルース」「オンリーロンリーグローリ-」「車輪の唄」「SOUVENIR」など。
2000年にメジャーデビューしたBUMP OF CHICKENのフロントマンでギター、ボーカル担当。愛称は「藤くん」。
楽曲すべての作詞と作曲を手がけている。歌詞には情景が浮かぶストーリー性があり、聴く人によっていろいろな解釈ができる深い内容のものが多い。その歌声も非常に特徴があり、BUMP OF CHICKENの楽曲に欠かせない要素となっている。
藤原基央の使用ギター
1.GIBSON HISTORIC COLLECTION LES PAUL SPECIAL 1960 TV YELLOW

まず紹介するのはこのギター、レスポールスペシャルです!
「藤原基央さんをイメージしてください。」と言われてこのギターとセットで出てくるファンは多いと思います。
ギブソンカスタムショップ製のヒストリックコレクション1960年型のリイシューモデルです。
同じモデルを8本所有しており、カポタストを装着する曲やチューニングが違う曲、不具合が起きたとき用のサブなどで使い分けをされています。その中でも藤原さんが望む音を出してくれるという不動のメイン機があり、木目で判断できるとのことです。
レコーディングの際は他のモデルのギターが使用されることが多いそうですが、ライブではこのギターが多いです。
P-90ピックアップを2基搭載しており、基本的にセンターポジションで使用されております。このP-90ピックアップはシングルコイルの構造でありながら太く甘いトーンが特徴で、ハムバッカーとシングルコイルの中間の音と表現される事が多いピックアップです。
藤原さん曰く「どっちつかずな半端な音」がライブでは必須との事で、きっと表現できるレンジが広いという事なのでしょうね!
使いやすく改造がされており、ブリッジをチューニングの精度を高めるためにバダスブリッジに、セレクターのカバーを黒色の物に変更しております。
内部に関しても「ラムトリックカンパニー」でパーツを全てバラしてポット関係も見直し、取り換えて組み立てられています。
同じモデル8本のほかにメーカーや色違い、ヴィンテージなども所有されております。
ご本人曰くコレクターではないとの事で1本1本必要で増えていったそうです。繊細な音楽表現はこういったところにもきっと顕れているのでしょうね!
それでも「多すぎるだろ!」と思いますが、、、
この理解が追い付かない感じもたまらんです。
BUMP OF CHICKEN「オンリーロンリーグローリー」
2.GIBSON J-45

藤原基央さんのアコギと言えばこちらのエボニーカラーのJ-45ですね!こちらも藤原さんのイメージと一緒に思い浮かべる方は多いのではないでしょうか?
藤原基央さんの影響で私は「J-45=黒い」イメージでしたが元々はサンバーストカラーがレギュラーラインナップとなっております。MartinのD-28と並ぶアコースティックギターの代名詞と呼べる定番モデルですね!
こちらのモデルは現行品ですがエボニーカラーのボディに白いラージピックガードというアイコニックな1本です。スプルースをトップ材に、サイドバック材はマホガニー、指板材はローズウッドとなっております。
サウンドは低音、中低音に特徴がありピックで弾いたときにはパワフルなロックサウンドを鳴らすことができ、フィンガーピッキングでは豊かな表現力をもって鳴らすことが出来ます。
一度倒してしまい、ネックが折れているそうです。直っているそうですが音の伸びが若干短くなってしまったそうです。
BUMP OF CHICKEN「花の名」
BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」
藤原基央さんは1960年製のヴィンテージJ-45も所有しており、サンバーストのカラーでトップの塗装が剥がれているところが特徴です。
こちらは「スノースマイル」のPVで確認が出来ます。撮影時に雪が付いたりとハードな経験をしている1本です。PVの後半ではエレキギターのアルペジオになるため、レスポールスペシャルに持ち換えてますね!細かい!
このフィンガーピッキングのアルペジオ、、、憧れすぎてよく練習したなぁ。
3.SONIC STRATOCASTER TYPE


※写真は同メーカーが同スペックを再現して一般販売したモデルです。
王道のストラトのサウンドがレコーディングで必要になりオーダーメイドされたソニック製ストラトキャスタータイプのギターです。藤原さんはソニック製のストラトキャスタータイプのギターを2本お持ちで、指板が「黒い方」(上)と「白い方」(下)で見分けることが出来ます。
色違い、、、?ではなくスペック違いでして、
「黒い方」はアルダーボディ、メイプルネック、ハカランダ指板、白いピックガード、ピックアップJupiter LST01
「白い方」はライトアッシュ、メイプルネック、メイプル指板、ミントグリーンのピックガード、ピックアップJupiter LST02
以上が大きな違いです。見た目以上に結構違いますね!
ボディ材は定番の木材でよく聞きますが、「黒い方」の指板に使われている木材は、なんと「ハカランダ」です!
ブラジリアンローズウッドという木材の別名で、かつてはギターに限らずよく使用されていた木ですが、絶滅危惧種に指定されておりワシントン条約で輸出入が禁止されています。
国内では既にあるものしか使えない、つまりはかなり数が少ない貴重な木材という事で「幻の木材」と言えますね!
ピックアップに関しても違うものが使われておりますが、どちらもソニックオリジナルのハンドワイヤリングピックアップが使用されております。
モデル名は「Jupiter」ですよ!これはバンプファン「にやり」必至ですね!
トレモロアームはロックされており使用できないように設定されております。確かに藤原さんがアーミングをしているイメージはないですもんね。チューニングが狂ってしまいますし、、、
音に対して敏感な藤原さんらしい仕様です。
※製品版はトレモロユニットをロックしない仕様も選べるみたいです。
「ソニック」は埼玉に所在を置くハンドメイドのギターメーカー「ラムトリックカンパニー」が作っているブランドです。
今回ホームページを参考にさせて頂きたく覗きに行きましたが、かなりのこだわりを感じました。

藤原さんはソニック製ギターのネックとボディの接合の精度が高いことを評価しており、弦の振動が手に伝わる感じがとても気に入っているそうです。
日本製のハイエンドモデルらしい、とても精度が高いギターです。
ホームページのこだわりを見たら、「なるほどなぁー」ってなりましたね!
ぜひご覧ください!
BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」 from BUMP OF CHICKEN TOUR 2022 Silver Jubilee
※こちらのライブ映像では煌びやかな王道のストラトサウンドが楽しめます!ギターの増川さんもストラトキャスターをつかってますね。
4.MARTIN OO-15M

4本目は渋いブラウンのカラーが特徴的なマーチン製のOO-15Mです。
Martinのギターはモデル名の最初のローマ字でボディサイズを表しており「D」と並ぶ王道の「O」のシリーズですね。
「D」と比較すると小ぶりでくびれのあるボディが特徴的で、
「OOO(トリプルオー)」「OO(ダブルオー)」「O(シングルオー)」と種類が分けられ、Oの数が少ないほどボディが小さくなります。
※D-28に代表される「D」は当時巨大な戦艦であったドレッドノートから取られており、大きいモデルであることを表しています。
OO-15Mの「15M」はトップ材とサイドバック材がマホガニー材、指板がローズウッドという事を表しています。いわゆる「オールマホ」ですね!
※例えば「28」はトップがスプルース材、サイドバックと指板がローズウッドになります。ボディサイズとその後ろの数字とローマ字である程度のスペックが定められております。基本的には数字が大きいほど高級な仕様になります。
このオールマホガニーのボディからは温かみのある音色が鳴り、レスポンスが良くピッキングのニュアンスをしっかり反映することができるため、フィンガーピッキングでは特にその繊細な音色を楽しむことができます。
Oシリーズはスケールが24.9インチのショートスケールの物が多いのですが、こちらは25.4インチの通常のスケールになっております。
ショートスケールだと弦のテンションが緩くなるため、弦を緩めるダウンチューニングと相性が悪くなります。BUMP OF CHICKENの楽曲はほとんどが「半音下げチューニング」で制作されているため納得のチョイスですね!
こういった仕様を調べてみると藤原さんの音に対する一貫した姿勢が見えます。
そして藤原さんの所有しているモデルにはBUMP OF CHICKENツアーロゴのカッティングシートが貼ってありますね。
シールじゃなくてボディにダメージが残りにくいカッティングシート、、、
ギターへの愛ですね!
BUMP OF CHICKEN「GO」
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はBUMP OF CHICKE藤原基央さんの使用ギターを4本ご紹介しました。
他にもヴィンテージのフェンダーテレキャスターやギブソンのES-335などなど多数お持ちみたいですが、今回は私の独断と偏見で特に代表的なものに絞らせて頂きました。
一つ一つのギターに使っている理由があり、そのこだわり抜いた姿勢は鳴らされる音楽にも顕れているなーと感じました。しかし非常に人間味があって、非常に懐が深いです。
私が特に熱心に聴き始めたのは2005年頃で、アルバム「ユグドラシル」が衝撃的で、病める時も健やかなる時も今だによく聴いております。
20年経ちますが、色褪せないですね!
冒頭でも述べましたがBUMP OF CHICKENが与えた影響下にいる第一線級のアーティストはたくさん存在します。
その視点でみると、BUMP OF CHICKENがいなければJ-ROCKはまた違う形をしていたでしょう。
今後も藤原基央さんが作るBUMP OF CHICKENの楽曲には注目ですね!
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