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TANNOYはなぜ高額買取ができる?買取相場や高く売るためのポイントは?
高級ホームオーディオとして2世代、3世代に渡り音楽愛好家の指示を集めるTANNOY。購入時の価格が高かったから売却する際にも「高額買取をしてくれる業者に売りたい」と思う方は多いはずです。また、遺品整理等でTANNOYを見つけた際にこれって本当に高く売れるのと疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回はTANNOYが高く売れる理由、そもそもTANNOYってどんなメーカー、買取相場や高く売るためのポイントについてご紹介します。
TANNOYはなぜ高額買取できるのか
なぜTANNOYのオーディオが高額買取されるのか。その一番の理由は多くのオーディオファンに支持される上質なサウンドにあります。その歴史は古く1947年にデュアル・コンセントリックが開発されて以降、TANNOYは80年以上にわたり「音楽愛好家が一生家に置きたいスピーカー」としての地位を確立し続けてきました。サウンドの上質さだけでなく一生モノとしてしっかり手入れすれば長く現役でい続けてくれるその強度も、骨董品ではなくオーディオとして使うために中古市場で流通している理由です。
日本人だと芥川賞作家の五味康祐がTANNOYの愛好家として知られ、「オーディオ遍歴」等の著作やオーディオ専門誌への寄稿で一般の人にTANNOYをはじめとする高級オーディオの魅力を発信していました。音楽の専門家だけでなく文化人にも愛されたTANNOYは、自宅を豊かな音楽で彩るホームオーディオとして現在でも進化を続けています。
TANNOYの歴史
1932年にTANNOYとしての事業が始まった当初は第二次世界大戦の時代背景もあり、軍で使われるスピーカーやウーファー、通報装置を生産していました。大戦終了後の1947年、デュアル・コンセントリックの開発により、一気に家庭用スピーカーの主役に躍り出ます。
1953年に発売されたAutographは「家庭でコンサートホールを再現する」をコンセプトに大ヒット、創業者のGuy R. Fountainの名を冠したGRFモデルもオーディオ愛好家の人気を集めました。また1960年代には現在も名機として人気が高いIIILZシリーズがリリースされました。
これらの名機は中古市場での人気が高いのはもちろん、現在も後継機がリリースされ続けているものもあります。
1974年に工場の火災や創業者の引退等が重なりハーマン・インターナショナルに会社を売却しますが、その後株式を再取得し復活。現在はデンマークのMusic Tribeの傘下企業となっています。日本ではTEACが輸入代理店です。
TANNOYの特徴であるデュアルコンセントリックとは?
TANNOYを語るときに必ず出てくるのがデュアルコンセントリックという独自の仕組みですが、具体的にどのような仕組みなのでしょうか。
一般的なスピーカーはほとんどがツイーターとウーファーという二つのパーツに分かれています。ツイーターは高音、ウーファーは低音を受け持っており、見た目はツイーターが小さい円形、ウーファーが大きい円形です。通常スピーカーのシンボル的な形状というとウーファーの大きな円形をイメージする人が一般に多いはずです。
ツイーターとウーファーはスピーカーの上下に配置されていることが多いですが、TANNOYのデュアルコンセントリックにおいては一体となっています。ウーファーの中心からツイーターが顔を出しているような、花のような構成になっています。
一般的にツイーターとウーファーを上下に離して配置するのは、磁力の干渉をお互いに受けないようにするためです。スピーカーの振動板は磁力で振動するため、通常ツイーターとウーファーを近づけるほど悪い干渉をし、結果音質も下がります。
しかし、デュアルコンセントリックは逆転の発想で一体化させました。ツイーターとウーファーを強いマグネットで挟んだ構造で、同軸2wayとも言われます。
これによるメリットとしては発音源が近いため、自然界の音の位相のようなとにかくナチュラルなサウンドになること。また、1947年の発売当時イギリスではスピーカーは贅沢品とみなされておりスピーカー一個ごとに税金が課されたため、ツイーターとウーファーが一体となっていることで節税対策になったという側面もあったようです。
TANNOYのサウンドの特徴
TANNOYのサウンドはコンサートホールで生演奏を聴いているかのような自然な音の広がりにあります。音が美しく調和してどこまでも広がっていくようなそんなサウンドです。そして、ウーファーの真ん中にツイーターが配置されているデュアルコンセントリックによって、中高音でソロ演奏をするバイオリンやボーカルが非常に際立ちます。低音の上に綺麗に中高音が乗っかっているのです。
TANNOYは音がそもそも電気的に増幅されていないクラシック音楽に相性が良いとされています。自宅で聴く音楽の大部分がクラシック音楽だった1940〜1950年代という時代にもマッチしたのではないでしょうか。
逆の志向性としてよく引き合いに出されるのがJBLのスピーカーですが、こちらはジャズやロックといった歪みがある音楽ジャンルに相性がいいと言われています。TANNOYでジャズやロックを聞くと物足りないと感じる方もいるようです。しかし、これも結局好みですし、アンプとの組み合わせでも変わるため、一概にTANNOYはクラシックと決めつけるのも勿体無いのではないでしょうか。
TANNOYのお手入れ方法
TANNOYのお手入れを素人が行う場合は基本的に外装部の汚れを落とすのみに留めましょう。ガリが出ている、音がおかしいなどの場合は自分で分解せず、修理業者にメンテナンスを依頼するのが安心です。
木製のTANNOY製品の場合は、まずは全体の埃を洋服ブラシなどで丁寧に落とし、乾いた布で拭きます。落ちない汚れがある場合は中性洗剤を水で薄めた液を雑巾に染み込ませ拭きましょう。絶対にシンナーやベンジン等は使わないでください。
また、汚れをとった後に艶出しや乾燥防止にウッドワックスを使うのも良いでしょう。TANNOYからはWW-5など純正のウッドワックスが発売されています。
金属製等のTANNOY製品の場合は基本的に埃を洋服ブラシで落としたらあとは乾拭きするのみです。
売却する前提だとしても、できるだけ綺麗にすることで高額買取の可能性が高くなります。今回紹介した内容であればオーディオに詳しくない方でもできる内容かと思いますので、ぜひ挑戦してみてください。
TANNOYの買取価格相場
買取額が高いのはTANNOYの魅力です。特に遺品整理の場合は「故人の趣味のオーディオは自分にはよくわからないから、まとめて遺品整理業者に引き取ってもらおう」と考える方が多いですが、正直それは勿体無い価格の商品といえます。
例えばTANNOYの象徴的な製品と言えるAutographはいつリリースされたモデルかにもよりますが、最低でも35万円程度から高額なものだと250万円を超える買取価格になることも珍しくありません。創業者の名が冠されたGRFモデルも同程度の相場感です。また、現在でも人気のあるIIILZ系統は、少し価格は下がりますが10万円前後から25万円程度での買取相場となっています。
よほど状態が悪かったり非常に小型のモデル、パーツのバラ売り等でなければ、数十万以上の価格を期待できるTANNOY製品。ご自宅で使わないのであれば売却をお勧めします。
TANNOYの高額買取を狙うなら専門業者に
TANNOY製品の高額買取を確実に狙うために留意すべきポイントは、オーディオ専門業者に買取査定を依頼すべしということです。オーディオマニア当事者の方なら売却を考えたときに専門業者に依頼するのは当たり前かと思いますが、詳しくないご家族等の場合そもそもどこに相談したら良いかわからないケースが多いのではないでしょうか。
その場合、パッと目についた中古買取業者や遺品整理業者、廃棄物回収業者などに相談するかもしれません。しかし、こういったノンジャンルの買取業者に頼むと、本来の相場よりかなり安い価格になる可能性があることを覚えておきましょう。
理由としては、彼らもオーディオの専門家ではないので自分のところで手入れや売却をすることはできず、別の専門買取業者に即売却するからです。粗利を得るためにユーザーからはできるだけ安く買おうとなるのは自然な流れです。
せっかく数十万、もしかすると200万円を超える買取金額になる可能性があるTANNOYのオーディオが相場の数分の一の価格で買い取られてしまう。しかもそれがどの業者に問い合わせたかだけで変わってしまうのは非常にもったいないです。
TANNOY製品を売却する際はオーディオ専門の買取業者を探して査定を依頼しましょう。
私たちニーゴ・リユースはオーディオ専門の買取業者として、お客様のご自宅に伺い丁寧に査定を行います。一点から大規模なオーディオセットまでどんな製品でも承りますので、高額買取をご希望のお客様はお気軽にお問い合わせください!
ポッドキャストでもオーディオ・楽器・カメラについて話しているのでぜひお聞きください。
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