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デジタル一眼レフはオワコンだなんて言わせない!?デジタル一眼のメリット・デメリット
近年、開発・発売が縮小傾向にあるデジタル一眼レフカメラ。そんな中でもまだまだスマホやミラーレス一眼には負けない魅力がたくさんあります。今回は中古カメラの買取をしているスタッフがデジタル一眼レフの簡単な解説と、スタッフから見たデジタル一眼レフカメラを使うメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
デジタル一眼レフカメラとは?
近年、ミラーレス一眼やスマホのカメラ開発が進み、デジタル一眼レフカメラは縮小傾向にあるとされています。しかし、たくさんのお客様がデジタル一眼レフを愛用している話を査定中によく聞きます。普段はスマホやフィルムカメラで写真を撮ることが多い私ですが、デジタル一眼レフカメラの魅力について気になってきました。
まずデジタル一眼レフカメラと他のカメラとの違いとはなんなのでしょうか?まずは簡単にデジタル一眼レフカメラの説明を行っていきます。
1990年代頃から登場し出したデジタルカメラ。
(1989年にはじめて一般発売されたデジタルカメラ。富士フィルムFUJIX DS-X。画像はデジタルカメラミュージアムから)
「デジタルカメラ」は、カメラに取り込んだ光(風景)を撮像素子(イメージセンサー)を通してデジタルデータ化しています。そこからメモリーカードに保存したり、画像データを飛ばしたりできるようになっています。
真っ暗なカメラ室に一瞬だけ光を取り込み、フィルムに光(風景)を焼き付ける「フィルムカメラ」とはまったく構造が異なりますね。
(↑デジタル一眼レフカメラのイメージセンサー。古い機体は手動で掃除する必要があったため、クリーニングモードにすることで普段はミラー後ろに隠れてるイメージセンサーをむき出しの状態にできます。新しいモデルは自動でも手動でも掃除できるので便利です。)
また、デジタル一眼レフカメラは名前の「レフ」の由来にもなっているミラーが内部にあります。ファインダーを覗くと見えるこの鏡に反射された光(風景)が写るようになっています。
ミラーを無くし、小型・軽量化を図ったミラーレス一眼と内部を比較するとわかりやすいですね。
このような「ミラー」を使ったファインダーは光学式ファインダーと呼ばれています。鏡に反射した風景をそのまま確認できるので動きの多い被写体に向いているとされています。
また、一眼「レフ」と名前のつくカメラに特徴的な「カシャッ」というシャッター音はこのミラーが動いている音です。この音に魅力を感じているカメラユーザーも多いようですね。
ちなみにミラーレス一眼はイメージセンサーを通してデータ化された画像を液晶画面に表示している「電子式ファインダー」を用いています。ひと昔前まではデータが液晶画面に映し出されるまで微妙なラグがあったようですが最近のモデルは修正されてきているようです。
デジタル一眼レフカメラを選ぶメリット
1,高画質
画像のデータ化を担当するイメージセンサーは様々な種類・大きさのものがありますが、基本的には大きければ大きいほど高画質な写真が撮れるようになっています。
(最近では小さなイメージセンサーでも高画質な写真が撮れるようになってきています。)
このイメージセンサーはスマートフォンや小型カメラにも搭載されていますが、元々の機体が小さいのでセンサーも小さいです。デジタル一眼レフカメラは初期から大きめのイメージセンサーが搭載されていることが多い為、古いモデルでも綺麗な写真が撮れやすくなっています。
例えばこちらのデジタル一眼レフカメラ。
2004年にCanonから発売されたEOS kiss Digital(ブラック)です。かなり初期に発売されていたデジタル一眼レフカメラですね。イメージセンサーのサイズは22.7×15.1mmです。
このイメージセンサーの大きさはデジタル一眼レフカメラの入門機・一般機に使用されるものに相当します。
約20年前のモデルですが、比較対象として使うPENTAX Q10の6.2×4.7mm(2012年発売のミラーレス一眼)、iPhone11の5.7×4.3mm(2019年発売)と比べると機体もイメージセンサーも大きいのがわかります。
それぞれで撮り比べてみた写真がこちら
(EOS kiss Digital 1/160 5.6)
(iPhone11)
一番古いモデルのはずのEOS kiss Digitalの写真が一番明るく・拡大しても綺麗に撮れている感じがします。(もちろん撮影環境や使用レンズの違いはありますが!)
EOS kiss Digitalで何枚か撮影も行なってみました。
(1/4000 5.6)
(1/60 5.6)
(1/60 5.6)
結構綺麗に撮れています!個人的にはスマホより綺麗に撮れたなと感じました。
2,レンズが豊富
一眼カメラの魅力はなんといっても「レンズの交換」です。さまざまなレンズを使い分け、狙いの写真を撮るのがカメラの醍醐味とも言えます。
今回使用してみたデジタル一眼レフカメラがCanonだったので、Canonさんの公式HPを確認してみると生産終了品を除いた現行機種だけでもEFレンズ(主にデジタル一眼に使われるレンズ)関係は43点、RFレンズ(主にミラーレス一眼に使われるレンズ)関係の商品は39点というラインナップになっていました。
ミラーレス一眼のカメラボディの生産量が増えている中でもデジタル一眼レフ関係のレンズ商品の方が多いということがわかります。
実はたいていの一眼レフ用のレンズはアダプターを使えばミラーレス一眼でも使えるようにはなりますが、マウントごとにアダプターを購入するのも大変ですよね。
(EFマウントをRFマウントに変換してくれるアダプター。結構高いです!)
中古市場で出回っているモデルの事も考えるとまだまだデジタル一眼レフカメラの方が様々なレンズを楽しめると言えます。
3,価格
そしてなんといっても価格帯です。
各カメラメーカーでまだまだ現行発売されている機種もありますが、生産終了品は中古であれば割安で購入することができます。
(ヤフーオークションでのデジタル一眼レフでの販売状況)
ミラーレス一眼の性能が上がってきたのは近年の為、型落ちのデジタル一眼レフを使って十分に写真撮影が楽しめるのではないかと思います。
デジタル一眼レフカメラのデメリット
ここからは個人的に感じたデメリットを挙げていきます。
1,重さ
今回はEOS kiss Digitalを使用してみたのですが、結構重かったです!
(バッテリーグリップとレンズがついて1.3キログラムでした。)
よく査定先のカメラオーナーの方が「これを持って何時間も写真を撮るのがきつくて…」と話されていますが本当にその通りです。
ボディだけを見れば2020年発売の機能盛りだくさんのミラーレス一眼と同じくらいの重さでした。EOS digital kissは初期型ということもあり、長時間撮影はバッテリーグリップがないときついかもと考えるとちょっと考えどころです。
2,画像処理が面倒くさい…
デジタル一眼レフカメラのモデルによって使用するメモリーカードは種類が違いますがたいていは
SDカード CFカード
のどちらかになっています。
(ちなみに小型のデジタルカメラが加わると10種類くらいあります!多すぎる!)
SDカードならまだパソコンでそのまま取り込めたりするのですが、CFカードは専用カードリーダー等を使わないと画像を処理することができません。
スマホで撮ればすぐにSNSにアップロードできたり、共有がしやすいのですごく手軽だな…カードをいちいち変えるの面倒くさいな…と感じました。
ここ最近のデジタル一眼レフカメラのモデルはデータ転送機能(撮った写真をスマートフォン等にすぐに転送できる機能)が付いていることが増えましたが、価格・機能性を考えると「最近のモデルのデジタル一眼を買うならミラーレス一眼の方がいいかな?」と思います。
(例として2021年にNikonから発売された最新機ミラーレス一眼の「Z fc」。デザイン良し・23.5×15.7mmサイズのイメージセンサー搭載・Bluetooth・Wi-Fi機能つき・390g(本体のみ)の軽さなどなど最高の一品だと思います。)
画像はNikon公式サイトから
おわりに
今回はデジタル一眼レフカメラについての記事でした。
私個人から見たデジタル一眼レフカメラのメリット・デメリットを書いていきましたが、正直20年も昔のカメラであんなに綺麗な写真が撮れるとは思っていなかったので驚きでした。イメージセンサーの良し悪しがあんなにデジタルカメラの性能に直結するとは…
ただ、フィルムカメラと同じく機能性には難があり、古いモデルであればあるほど使いにくいところもたくさんあります。
デメリット点には書いていませんでしたがEOS kiss Digitalは液晶画面がかなり小さく、写真の確認がしづらかったです。
綺麗に撮れた!と思ってもピントがずれた写真もちらほら。
(ピントが被写体の後ろの土に行ってしまった写真)
カメラを使っているとそれぞれのユーザーが感じるメリット・デメリットがあると思います。今回の記事内容だけでなく経験の中で「やっぱりデジタル一眼レフカメラを使いたい!」「ミラーレス一眼やスマホに切り替えよう」と決断されるのが一番です。
ただこの記事を読んで家に使わないカメラがある方や、お買い替えを検討されている方。一度査定に出してみるのはいかがでしょうか。
壊れていても、一台からでもカメラ好きなスタッフが買取査定に伺います。
ぜひ、ニーゴ・リユースにご相談ください!
ポッドキャストでもオーディオ・楽器・カメラについて話しているのでぜひお聞きください。
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