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往年のサウンドを振り返る。低コストで入手できる80年~90年の名機シンセサイザー2機種

時代に応じて、音楽シーンの傾向が変わるように、

そのサウンドを支える楽器の一つ、シンセサイザーのサウンドも同じように変化していきました。今回は音楽シーンを変えた2つの名機シンセサイザーの紹介をします。仕組や音色の特徴、音楽シーンでの位置付け、現在の中古価格など、ぜひ参考にしてください!

デジタルシンセサイザーの草分け的存在 YAMAHA DX7

1980年代、きらびやかなポップスサウンドであふれていた時代、

そのサウンドを支えていたシンセサイザーが多様な進化と変化を遂げた時期でもありました。
まだアナログシンセサイザーが中心だった時代から、一つの機種がその様相を変えることになります。その機種がDX7、1983年に発売されたヤマハのデジタル・シンセサイザーです。

248,000円という当時としてはリーズナブルな価格で販売され、爆発的な人気を獲得し、
商業的成功を収めた初のデジタル・シンセサイザーになりました。
その生産は約7年間続き、1989年に生産を終了しました。この間にDX7は20万台以上生産され、世界中で販売されました。

YAMAHA DX7の特徴

FM音源という周波数を偏重・合成して音を作る方式を採用しています。
(後ほどFM音源については詳しく解説あり)
その当時のアナログシンセサイザーでは難しかった、エレクトリック・ピアノの音に定評があり、
日本のみならず、世界中のミュージシャンが、このエレピの音を使用していました。

当時のアナログシンセは同時発音数6~8音が主でしたが、DX7は16音と群を抜いた性能を持っていたことと、MIDIによる他の機材との連携ができること、イニシャルタッチ、アフタータッチ等による演奏表現の幅が増えたことも大きなポイントです。

プレイヤーの息で変調をするブレスコントローラーや、フットコントローラー等の別売のオプションも備えられていました。

個人的にはFM音源を使用できるシンセサイザーとして、非常に好きな1台です。
最も良いと思っている点の1つとしてあるのが、FS鍵盤と呼ばれる鍵盤で、
スプリングを使用せず細長い金属の板を鍵盤裏に撓るようにセットし、金属板の撓りによって鍵盤を戻すこの仕組みは、スプリング方式を使用した鍵盤とはニュアンスの違いが明らかです。
スプリングを使用している鍵盤よりも剛性感もあり、カチカチとしたタッチ感は本当に素晴らしいと思っています。

また、DX7では作成した音色の設定をカートリッジに保存したり、読み出したりする機能があります。
そこで、プロなどが作成した音色のデータが入ったカートリッジが生み出され、販売されていくことになります。
今では当たり前になっている、音色のプリセット・データを販売、購入するというスタイルは、DX7の追加カートリッジが始まりと言われています。

YAMAHA DX7の弱点

FM合成を用いたDX7は、減算合成のアナログ・シンセサイザーなどと比べて音作りが非常に難しいです。
そのため、多くのユーザーは、DX7の音色プログラミングを使いこなすことはできず、プリセット音色を突き詰めて音作りをしていました。
本体の液晶パネルが小さく2行しか表示できないので、画面からオペレーター全体を一覧できないという点も大きいかなとは思います・・・

YAMAHA DX7のその後と現在の販売価格

7年間という比較的長期にわたり販売されていたDX7ですが、

他メーカーのデジタルシンセの躍進や、実際の楽器の音などをサンプリングしたPCM音源が普及していったこと、販売末期にはFM音源が使い倒されていたことも相まって、FMシンセは段々と衰退していってしまいました。

ですが、透明感のあるエレピアノ、アタック感の強いベースや金属系のサウンド等は今でも定評があります。今ではヤマハから同じFM音源が搭載された、reface DXというモデルが販売されています。
また、DX7の音を完全にエミュレートした、Arturia「DX7 V」というプラグインも存在しております。DX7本体は、現在の中古市場では15,000~20,000円程で販売されているので、往年のサウンドを低コストで入手が可能です。

FM音源とは?

FMとはラジオの“FM”と同じ、周波数変調のこと。
正式名称は「Frequency Modulation(フリーケンシー・モジュレーション)」といって、“FM”はその頭文字です。FM音源は、この周波数変調によって音づくりを行うヤマハ独自のデジタル音源技術で、オペレーターとよばれる発信器をアルゴリズムという組み合わせパターンによって配列して、その組み合わせの中でオペレーター同士を変調させ、倍音成分を取り出すことで、いろんな音を作成できます。

アナログシンセサイザーにはなかった複雑な倍音成分を持つ音色、
特にエレクトリックピアノの音には定評があり、他にもブラスやベル系の金属的な音色も特徴的です。
YAMAHA DX7以前にもFM音源を搭載されたシンセサイザーはいくつか存在していましたが、
いずれも100万円オーバーの高級機種でしたので、一般的には手が出せないものでした。
DX7が248000円と、比較的手の届く価格で登場したことにより、プロは勿論アマチュアにも多く浸透していくことになりました。

その後は当時のPC(NEC PC-8801、9801系など)に、ヤマハ製のFM音源チップが搭載され、
コンピューターミュージックとしても使われることが多くなりました。
80年代~90年代初頭のレトロゲームのファンであれば、むしろゲーム音源としての認知が高いのではないかと思います。
筆者も学生時代に、PC-98でFM音源の打ち込みをしたことがありました。

PCやゲームハードも、よりリアルな音が出せるPCM音源が主流となってからは、だんだんと使用されることが少なくなり、

90年代半ばを境に徐々に表舞台から姿を消すことになりました。
しかし、データ容量が少ないという利点があったため、
携帯電話(所謂ガラケーですね)の着信音等はFM音源が使用されておりました。
現在30代~40代の方たちは、コード表を見ながら着信メロディーを打ち込んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、現在ではチップチューンといった、昔のPCやゲームハードの音源を使用して、楽曲を制作・アレンジする手法もあり、その音源の一つとしてコアなファンを中心に、今なお使用されています。

名機M1を踏襲した、90年代のフラグシップシンセの1台 KORG 01/W

M1、Tシリーズに続くコルグ・ミュージック・ワークステーションの第3世代機種として、
1991年にフラッグシップシンセサイザーとして誕生したモデルです。
オールインワン(ワークステーション)シンセサイザーとして、正常進化したシンセサイザーです。

KORG 01/Wの特徴

最大ボイス数が16ボイスから32ボイスへと進化し、楽曲デモを作るのに適した音数になりました。
音質はデジタルの荒々しいところが残るM1よりもスムーズな音で優等生的です。

音源はPCM音源方式のAiスクエアシンセシスを採用しています。
(PCM音源については後ほど解説あり)
PCMマルチ・サウンド255種、ドラム・サウンド119種を搭載。
また、01/Wならではのシンセサイズ方式「ウエーブ・シェイピング」機能を持っています。
PCM波形を専用のウェーブテーブルで加工することで、波形を変化させて倍音を作り出します。
60種類のウエーブ・シェーピング・テーブルにセレクトしたマルチサウンドを割り当て倍音をエディットすることにより、微妙なニュアンスやダイナミックなレゾナンスも表現できる音作りができるのが特徴。

YAMAHAからOEM供給されていたため、鍵盤はDX7と同じ、FS鍵盤が採用されていました。
KORG 01/WはFDなしの01/W、76鍵の01/Wpro、88鍵の01/WproXといったバリエーションがありました。
また、2Uラックサイズの音源モジュールである01R/W、1Uラックに01/Wサウンドを凝縮した03R/Wも販売されていました。販売当時はフラッグシップモデルということもあり、数々のミュージシャンに使用されていました。
代表的なところでは、YMO、小室哲哉氏、サザンオールスターズの原由子氏などが挙げられます。

90年代のゲームミュージックのアレンジ、テレビ番組やCMのSEでも、この機種の音色はよく使われていた記憶があります。
この機種で様々なミュージシャンや作品のアレンジを行っていた、
アレンジャーの米光亮氏の手掛けた作品に影響を受けたこともあり、筆者も一時期所有しておりました。特徴的なシンセサウンドではありますが、太いシンセブラス、金属的なピアノサウンドは特にお気に入りです。

KORG 01/wのその後と現在の販売価格

1995年に同社のワークステーションである、KORG TRINITYがリリースされました。
TRINITYがPCM音源ひとつだけでなく、物理モデル音源も内蔵され、より多彩な表現が可能になったこともあり、M1や01/wから移行するユーザーが増えました。
その後、TRINITYシリーズの後継で、KORGを代表する機種とも言えるTRITONシリーズがリリースされたこともあり、M1からの流れである01/wは第一線から退く形になりました。現在の中古市場では、大体20,000円~30,000円程で販売されています。
90年代の音色を感じられる、今でも根強い人気がある機種でもあるので、ご興味がある方は検討されてみてはいかがでしょうか。

PCM音源とは?

PCMはPulse Code Modulation(パルス・コード・モジュレーション)の略です。
実際のピアノ等の生楽器を録音(サンプリング)して、それを鍵盤に割り当てて演奏できるようにしたものです。この音源によりシンセでリアルな音色の演奏が可能となりました。
考え方としては以前からありましたが、大容量のデータ保存領域が必要であったため実現できませんでした。テクノロジーの進化によって可能となった音源方式といえます。
ゲームハードでも90年代から搭載され始め、任天堂のスーパーファミコン以降、プレイステーション等の様々なハードで使用され、音の表現力が上がりました。

まとめ

デジタルシンセサイザーから、筆者が過去に所有していた機種をご紹介しました。
年代ごとに楽曲の傾向が変わるように、音を作るシンセサイザーも年代ごとに変わっていきます。
筆者は90年代で青春を謳歌した世代なので、上記の機種で作られた楽曲等に思い入れがあり、自分の音楽のルーツの一つでもあります。
ですので、思春期の頃の年代の機種や、好きなミュージシャンの使用している機種などを探してみるのも面白いと思います。
その当時に好きだった楽曲や、テレビやラジオから流れていたものと同じ音色を見つけられるかもしれませんね。

上記で紹介したようなデジタルシンセサイザーだけではなく、
アナログシンセやモデリングシンセ、ソフトウェアシンセなども弊社ではお取り扱いしております!
使っていないシンセサイザーがある、という方は買取りも行っていますので、お気軽にお問い合わせください!

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