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初心者向け操作編!ヒップホップの王道楽器、AKAI MPCの超かんたん解説!

皆さんは「ヒップホップの楽器」と聞いてどんなモノを想像しますでしょうか。

ロックならギター、ジャズであればサックスなどの管楽器をアイコンとして想像する方も多いと思いますが、ヒップホップの場合あまり認知されていないようです。

実はヒップホップにも王道とされる楽器(機材)があります。

それがAKAIのMPC(Music Production Center

世界的にも多くのプロデューサーに愛用され、海外でDr.DreやQ-TIP、J DIlla。国内ではKREVA、STUTS、PUNPEE、熊井吾郎、EVISBEATS、Nujabesなど…書いたら本当に切りがありません。
今回はこの「MPCとは何か」について知らない方にも分かるようにシンプルにご紹介致します。初心者がまず揃えるべき機材として、どう操作するのか、何ができるのかもわかる記事になっています。

MPCとは?

MPCとはアカイ・プロフェッショナル社から発売されているサンプラー/シーケンサーの事です。

簡単に説明すると16個のパッドが付いているドラムマシーンで、RECボタンを押してからパッドを叩いて音を録音して、それをループさせるだけでビートを作ることが出来るという機材です。
ちなみに、こちらの画像の機種はMPC1000-BKという機種で、スピーカーを繋げるだけで演奏することもできます。その他にもパソコンに繋げて作曲出来る機種もあり、今でもMPC STUDIO、MPC Live II、MPC Oneなど様々な機種が現行で販売されております。

AKAI MPC

そして、このMPC。ヒップホップの機材らしいワルな一面があるんです。

既存の曲(レコードなど)から「あっ、ここのフレーズ好きだな〜」とか「このドラムの部分使いたい」と思ったらそのままサンプリング(切り取り)して、16個のパッドに割り振り、自分の楽器のように打ち込んで再構築できる機材なんです。

「本当にそんな事して良いの?」って感じですよね(笑)
まさに人の曲を盗んで演奏できる”楽器が出来ない人でも出来る楽器”なんです。

ただし、このMPCによって様々な名曲が生まれました。

MPCが無ければ今のクラブミュージックの発展はあり得なかったとまで言われております。
続いてMPCを語る上で最も重要な「サンプリング」に関してご紹介致します。

サンプリングとは?

サンプリングとは既にある曲の一部分(音やフレーズ)を切り取って、他の曲に用いるという音楽制作の手法。

簡単にいうと「人が作った音楽を切ったり張ったりして新しい楽曲を作る方法」です。

あくまで曲の一部分を引用するだけなので、カバーやパクリとは別物です。
曲の構成を再構築することで完全オリジナルの新しい音楽を作ることができます。

レコードなども「聴くだけの需要」だけではなく「音源素材としての需要」もあったりするのです。

レコード針

ちなみに「著作権は大丈夫なの…?」という疑問がありますが、もちろんそのままリリースしたらアウトです。

もし使う場合は音源の権利を所有しているレコード会社(または作曲者)に許可を貰う必要があります。
ちなみに一昔前まで「ワンポイント・短いフレーズのみサンプリング」「チョップ(細かく音を切る手法)」などを用いてサンプリングする際に、元の曲の部分に創作性がない場合には著作権侵害にならない(回避できる可能性が高い)なんて話も当たり前にありました。

MPCサンプリング

しかし、昨今では短い時間でもサンプリングする際に原盤権の権利処理をしっかり行うのが一般的みたいです。

なんだか「MPCを使うと権利処理が大変そう…」って感じですよね(笑)
でも、ご安心ください。機種により様々ですがMPCには元々使える音源素材がたくさん入ってます!

また、フリー素材を使ったり、ネットで好きな音源素材を買ったりするなんて事もできます。

MPCの主な使い方

ここで主な使い方を”超簡単に”ご紹介します。
なんとなく「MPCってこんな感じなんだ」っていうのが伝わればと思います。

1.好きなネタ(フレーズ)をサンプリング

AKAI MPC

レコードなどから好きな部分(美味しいところ)をMPCに取り込み(録音)します。

「イントロのファンキーなドラム部分」「アウトロの哀愁漂うピアノ部分」など「この部分が使いたい!」と思う音が見つかるまで根気強く探します。
また、キックドラムやスネアの部分だけ取り出したり、ドラム4小節分を丸々切り取ったりと自分の好みでサンプリングします。

2.取り込んだサンプル音の編集

MPC

サンプリングした音の「始まるタイミング」と「終わるタイミング」を指定して切り取り、音をサンプルとして保存することが出来ます。

また、ここではチョップ(さらに細かく刻む手法)やサウンドの加工なども行える。

3.パッドを使ってシーケンス、パターンの打ち込み

ドラムマシーン

サンプル音を16個のパッドに配置(アサイン)します。
パッドに録音されたサンプル音はパッドを叩くことで再生されます。

REC+PLAYキーを同時に押すと、メトロノームの音に合わせてリアルタイムでパッドを叩いてパターンを打ち込むことができます。キックドラムを一度叩けばその音はずっとループするので、次にスネア・ハイハットなど次々と音を重ねて録音する事ができます。

ちなみにパッドを叩く強さによって音の大きさが変化(キーベロシティ)します。

4.パターンを組み合わせて構築

サンプリング

MPCにはシーケンサーが内蔵されているので一小節分(一区切り分)でも叩けば、あとは勝手にMPCがループしてくれます。

MPCがあれば音符を読めなくても、コード進行がわからなくても曲を作る事ができるんです。

サンプリング文化 盗みの美学

AKAI MPC

その昔、多くのMPCプレイヤーがレコード屋に足を運びました。ジャケットの感じや自分の勘を頼りにひたすら買い漁り、家に帰ってから楽曲の「ここ良い!!」という部分をサンプリングして、黙々とMPCに打ち込んで作曲をしていたとの事です。

レコード屋が潰れて少なくなった今でもその文化は変わらずあります。

ちなみに、サンプリングするレコードはどのようなジャンルが多いのでしょうか。

ジャズ・ソウル・ファンクなんてあれば最高ですが、実はその他にも昭和の歌謡曲アイドルソングなんかも頻繁にサンプリングされてるんです(個人的には昭和の歌謡曲が使われている曲が大好きです。)
年数を重ねて聴かれなくなったレコードもこういった形で新たに生まれ変わったり、陽の目を浴びる事もあるんですね。

ちなみに、当社「ニーゴ・リユース」はオーディオ・楽器を専門買取をしている会社です。

何年も物置に保管されていたレコードプレイヤーやアンプはもちろんレコードの買取も行っております。お客様からは「思い出のあるレコードなので捨てる気にはなれなかった。誰かの手に渡るならとても嬉しい」などのお声を頂いております。

まだまだ使用中という方はもちろん長く使った方がいいと思いますが、もしその予定が無いよという方は、是非一度専門買取店のニーゴ・リユースへご相談ください!

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