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写真の「ボケ」とはなんだ?レンズによって違うボケの撮り方と活かし方を比較!
写真の撮影より、機材を眺めているのが好きすぎる まこTです。
毎年12月を迎えると、全国各地でイルミネーションが賑やかになりますね。
そんなイルミネーションですが、誰しもが足を止めて写真を撮影しているシーンを見ることができます。
カップルで記念撮影をしたり、人の流れを入れた風景として撮影したり
いつものスナップ写真や風景写真とは一味違った写真撮影ができるのがイルミネーションのいいところだと思います。そして、イルミネーションと人物を組み合わせた写真を撮影する上で重要なのが「ボケ」。ボケを演出することで、まるでドラマのワンシーンのような幻想的な写真に仕上がります。また、レンズによってボケの雰囲気も異なり、なかなか奥深い世界です。
人物写真は、このブログですと取り上げにくいのですが
この記事を読んでボケの形に拘りたくなったら、ぜひイルミネーションと人物でドラマティックな写真を撮ってみてはいかがでしょうか?
今回は写真を撮影する上で、避けては通れない『ボケ』についてお話します。
水に浮いて見えるピラミッド上のイルミネーションです。
なお、本記事の中でのレンズ名称・仕様の表記は、レンズ本体の記載の通りとさせて頂きます。
写真表現におけるボケとは?
『ピントが合う』『フォーカスが合う』という単語は写真撮影において、メインとなる被写体に対して使う言葉ですが、ピントがあっていない部分においては、独特の表現ができる領域として色々なレンズを使って『ボケ』をコントロールすることがあります。
なお、この『ボケ』ですが、写真全体的にピントが合っていない『ピンボケ』とは、意味合いが異なります。
また、海外での呼び方は『Bokeh』です。
ボケの効果
表現としてのボケは、写真を見る人に注目させたい被写体を浮き出させる効果を持ちます。
冬の白鳥飛来地にて、エサの食パンを上げてキャッチできなかった、の図。
手前の白鳥だけ、目立たせたかったので
絞りはなるべく開放気味で、被写体に寄って撮影。
葉っぱの上のカマキリ。
絞り開放気味で、一気に背景を整理した例。
逆光で花びらをひきたてつつ、
背景を黒く締めて被写体を浮き出させる。
手前に少しボケを入れて立体感を。
被写体の手前に人物を配置し、大仏の大きさと奥行き感を演出。
ちなみに
こうなってしまうとただのピンボケです。
ボケの形
レンズの絞り値により、ボケの形は変化します。
絞り開放という言葉がある通り、開放することで絞りの形は写真にあまり影響せず、
◯(まる)に近い形状になります。
また、この形は光源が点であることが変化を知る上で重要なポイントです。
点光源といい、信号機や電球、イルミネーションなどを指します。
写真・レンズの中心に近いところは、ほぼ真円となり
端に行くに従って、レモンの形になることが殆どです。
レンズと絞り値の違いによる、ボケの形の違いをご紹介します。
Ai-s NIKKOR 20mm 1:3.5 絞り開放(3.5)
中心部分のトリミング
画像右下のトリミング
次にレンズの違いによる光源のボケ方をご紹介します。
NIKKOR-H Auto 1:3.5 f=28mm 絞り値5.6
一部をトリミング
先ほど、絞らなければ◯と言いましたが、少し絞ることでボケの形が変わります。
あまり、見ることがないかと思いますが、なんと5角形のボケになります。
RMC Tokina 28mm 1:2.8 絞り値5.6
一部をトリミング
こちらは6角形となりました。
Ai-s NIKKOR 20mm 1:3.5 絞り値5.6
一部をトリミング
こちらは、角がすこし甘い感じがしますが、7角形です。
さて、この違いは何が影響していると思いますか?
実は、レンズの重要な構造の一つである『絞り羽根』の形状にあります。
左から、
NIKKOR-H Auto 1:3.5 f=28mm
RMC Tokina 28mm 1:2.8
Ai-s NIKKOR 20mm 1:3.5
となります。
一眼レフカメラのレンズの絞り羽根に関しては、
概ね5枚~9枚が主流で、枚数が多くなればなるほどボケの形が
絞り値にかかわらず丸に近づきます。
ボケの形をコントロールすることで、写真のイメージが変わってきますので
ぜひ挑戦してみてください。
ボケと対照的なパンフォーカス
この写真の様に、奥も手前もフォーカスがあっている状態をパンフォーカスといいます。
まんべんなく景色を写したい。そんなときに使えます。
夜景(長時間露光)の例ですが、点光源と言われる電球や光源を、絞ることで現れる『光条(こうじょう)』という表現も、よく使われます。
左上、PARCO電飾付近を拡大。
光条は、絞り羽根の枚数が少ないほど出やすいです。
近代の8枚、9枚絞りと言ったレンズは、絞ることで円形に近くなるため、出にくい減少となります。
こちらは、葉っぱの虫食い・欠けた部分が偶然絞りとなり、
背景はボケているのに光条がでた例。
最後に
今回の作例の一部は、2004年にデジタル一眼レフカメラを買ってから早いもので20年経ちますが、その写真から一部抜粋してお送りしました。
最近は、『写真を撮影しに出かける』よりも、『一応持っていって、出かけた先でのスナップショット』という意味合いが強いです。
カメラの進化も凄まじいもので、
ボディだけ最新のものを使っていますが、相変わらずレンズは古いです。
古いレンズだからこそ、このような表現も自分の思う通り、簡単にできてしまうわけです。
新しいボディでも、古いレンズでも必要としている人は世界中にいます。
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