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【2025年版】次世代を担う日本人ドラマー5名を紹介!
次世代ドラマー特集、ついにお届けします!
ドラム好きの皆さん、お待たせしました。今回のテーマは「今注目すべき若手ドラマーたち」。筆者が選ぶのは一体誰なのか――そんな期待を抱く方も多いでしょう。「また王道の選出なのでは?」と思われるかもしれませんが、今回は少し違った視点からご紹介します。
皆さんは「名前は知らないけど、あのバンドやライブに参加していた人なの?」と驚くようなドラマーに注目したことはありますか?彼らは派手なパフォーマンスで目立つタイプではありませんが、ライブやレコーディング現場で抜群のテクニックと感性を発揮し、音楽の土台を支える縁の下の力持ちです。もしかすると、すでにテレビや配信を通じて彼らの演奏を耳にしているかもしれません。
彼らの魅力は、正確なリズム感やダイナミックな音作りにあります。演奏そのものだけでなく、楽曲全体を引き立てるセンスが光るのです。知らなかった方も、これを機にぜひ注目してみてください。ライブ映像や音楽番組などで、その存在感に気付く瞬間が訪れるはずです。
ワンオク Tomoya

さて、1人目は王道のドラマーをご紹介させてください。最初に「王道は紹介しない」と言ったのに、と思うかもしれませんが、ベース特集で「ワンオクのドラムも紹介するかも…」と書いたのと、ワンオクの楽曲の中に「完全感覚ドラマー」という曲があり、これは触れずにはいられないと思ったのでご紹介します。この曲は約14年前のものですが、YouTubeでの再生回数はなんと1.3億回!ぜひMVを見てみてください。「こんなに前の曲だったっけ?」と思うかもしれませんが、カッコいいし、時代を感じるMVも必見です(笑)。
特に注目したいのは、バンドが一般的にダイヤモンド型で立つことが多い中、このMVではメンバー全員が横並びになっている点です。粋な演出ですね。
そんなワンオクのドラムを担当しているのは、ONE OK ROCKの最年長メンバー、TOMOYAさんです。中学時代は吹奏楽部の打楽器グループに所属し、タンバリンや木琴など様々な打楽器を演奏していました。高校1年生の秋にバンドを結成し、本格的に音楽活動をスタート。高校卒業後は上京し、専門学校に進学します。
TOMOYAさんはESPミュージカルアカデミーに通っていた際、バンド活動をしていた講師から、以前一緒に演奏したことのあるドラマーを探しているバンドを紹介されました。そのバンドはワンオクで、サポートとして演奏した後、メジャーデビューの1ヶ月前に正式に加入したとのこと。
現在は結婚しており、なんと子供が3人!パパがワンオクのメンバーだなんて、自慢するしかないですね。激しいドラム音がワンオクのグルーブを生み出し、音楽に欠かせない存在となっています。
そんなトモヤさんのドラムはDRUMMERS BASEのセットアップです。

セットアップ等の内容についてはTOMOYAさんのYouTubeチャンネルで詳しく解説されていますので、ぜひチェックしてみてください!
2024年のライブではこのドラムを使用しツアーを回っている様子を、SNSで拝見することができました。
非常にかっこいいデザインでクリアな見た目に加え、内部にライトが仕込まれているため、中まで透き通るように見えます。これにより、彼がどのようにリズムを刻んでいるのかがよくわかり、ファンにとってたまらないポイントになっています。
気になる方は、ぜひ2025年のライブにも足を運んでみてはいかがでしょうか?
クラカズヒデユキ

1995年生まれ、現在29歳のクラカズヒデユキさんは、千葉県出身の実力派ミュージシャンです。彼が音楽の世界に足を踏み入れたのは、斉藤和義さんの音楽に影響を受け、12歳でギターを始めたのがきっかけでした。しかし、その後14歳でドラムへと転向。バンド活動を開始すると、彼の才能は一気に花開きました。そして18歳のとき、赤色のグリッターに加入。同年末には、日本最大級の音楽フェスティバル「COUNTDOWN JAPAN FES」に出演を果たしました。
現在では、バンド活動に加え、数多くのアーティストのバックバンドとしても活躍しています。これまでにMr. Green Appleの「ライラック」やAdoの「私は最強」など、名だたる楽曲のレコーディングでドラムを担当。最近では、ミセス(Mrs. Green Apple)のサポートドラマーとして多くの楽曲や番組に参加し、その確かな実力と存在感を示しています。圧倒的なテクニックと表現力で現在の地位を確立し、多くのファンや音楽関係者から高い評価を受けています。
さらに、彼の魅力のひとつとして挙げられるのが、SNSで垣間見えるプライベートな一面です。特に、Instagramでは愛猫との日常を公開しており、そのぶち模様が特徴的な猫がしばしば登場します。猫好きの方にはたまらない写真が満載で、彼の音楽ファンだけでなく猫好きな人々の心もつかんでいます。「猫好きに悪い人はいない」という言葉通り、彼の優しさや穏やかな人柄が伝わる投稿ばかりです。音楽の現場でもプライベートでも、彼の多才さと温かさが光るクラカズヒデユキさん。これからの活動にも大いに注目していきたいところです。気になる方は、ぜひ彼のInstagramをチェックしてみてはいかがでしょうか?
そんな彼が愛用するドラムはLudwig 20BD 12TT 14FT BlueSpklの60年代初期モデルです。

上記の画像は、Ludwigの1960年代初期キーストンバッジ仕様「DownBeat」3点セットです。このセットにシンバルが追加され、より豊かな音の広がりを実現しています。オリジナルカラーのブルースパークルは、見る人を惹きつける美しさで、まさにヴィンテージならではの魅力を感じさせます。
特に20インチのバスドラムは、今でも人気が高く、チューニング次第でさまざまなジャンルに対応できる万能なサイズ感が特徴です。22インチの「Super Classic」モデルと比べて「DownBeat」は生産数が少なく、希少性の高いモデル。そんなレアなセットをステージで活かすクラカズさんのセンスが光ります。
さらに、注目したいのが彼の「ブルー」に対するこだわりです。
このLudwigに限らず、使用する機材の多くがブルー系で統一されており、それが彼の個性として認識され始めています。
ヴィンテージドラムを自分のものにし、唯一無二の存在感を放つクラカズヒデユキさん。これからの活躍にも期待が高まります!
Amano Tatsuya

本名は天野達也さんは大阪府出身1990年生まれの現在34歳。
現在はエレクトロニックとメタルを融合させた独自の音楽スタイルを持つバンドCrossfaithのドラマーとして活躍中です。
天野さんのドラミングは、ただリズムを刻むだけでなく感情的な深みがあり、バンドの楽曲に不可欠なダイナミズムをもたらしています。激しいビートから複雑なリズムパターンまで、楽曲全体を支えながら情熱的な表現を加えるそのプレイスタイルは、まさにCrossfaithの心臓部と言える存在です。
その圧倒的なテクニックと力強いプレイは、バンドメンバーのみならず、多くのファンを惹きつけています。
また、天野達也さんはサポートメンバーとしても多くの有名アーティストのツアーに参加しています。最近では、YOASOBIのアジアツアーに参加したほか、2023年の大ヒット曲「アイドル」のレコーディングでドラムを担当しました。
彼のInstagramではステージ衣装を確認することができますが、そのデザインは非常に個性的で、まるでゲームのキャラクターのような派手さが特徴的です。エレクトロニックとメタルの融合を象徴するようなスタイルで、彼自身の音楽性を体現していると言えるでしょう。
そんな天野さんのセットアップは以下になります。

スネアの周りに取り付けられたファーが印象的で、まるで獣を彷彿とさせる独特なデザインです。また、彼の髪色と見事に調和したファーが、全体の一体感をさらに引き立てています。
SNSでは、このドラムを使ってドラムセミナーを開催している様子も拝見しましたが、その技術力には驚かされるばかりです。まさに次世代を担うドラマーと言えるでしょう。
これからのさらなる活躍に、大いに期待しています。
比田井 修

比田井修さんは2009年、School Food Punishmentのドラマーとしてメジャー・デビュー。その後、バンド解散を経て上白石萌音、関ジャニ∞、水樹奈々など、多くの有名アーティストのサポートドラマーとして活動を続けています。
ドラムを始めたきっかけは中学3年生の頃、友人の家にあったドラムセットでした。バンドへの憧れというより、偶然目の前にあった楽器を触ってみたというのが始まりです。当時はスタンドもなく、床に直置きの状態で練習するなど、独特な環境でしたが、次第にドラムの魅力に引き込まれ、スタジオで初めて本格的なドラムセットに触れたときには、その楽しさにのめり込んだといいます。
比田井修さんは、数多くのアーティストをサポートする実力派ドラマーとして知られています。中でも、LiSAさんの「紅蓮華」のレコーディングでドラムを担当し、アニメ『鬼滅の刃』の主題歌に力を添えたことは、多くの人に強い印象を与えました。また、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』のライブでドラムを担当するなど、多方面でその腕前を発揮しています。現在では、緑黄色社会のサポートドラマーとしてツアーにも参加し、精力的な活動を続けています。
そんな彼のInstagramを覗いてみると、投稿されているのはなんとサボテンの写真が中心。思わず違う人のアカウントかと錯覚するほど、サボテン愛が溢れる投稿が並んでいます。その熱心さは、バンド活動以上に彼の個性を感じさせるほどです。緑黄色社会の持つ明るく自然体な雰囲気と、比田井さんのサボテン好きな一面がどこか重なるようで、まさに「相性抜群」といえる存在ですね。
そんな彼が普段しようするスネアは以下になります。

Q Drum. Co Gentleman’s Series コパー 14″×7″、
SONOR Signature Series ブロンズ 14″×4″、
DW Collector’s Series コパー 14″×5.5″、
DW Craviotto ソリッド・メイプル 14″×6.5″。
Q Drum. CoのGentleman’s Seriesは、中低音が豊かなコパーシェルを使用し、メッキやコーティングを施さず、素材本来の特徴を活かした仕上げが特徴です。このアプローチにより、不要な硬さを排除し、自然で温かみのあるトーンを実現しています。サウンドは、ルックス同様にマットでドライな質感があり、タイトでキレイなローピッチを生み出しやすくなっています。全体的に重量感があり、音像はヘヴィーで太く、フルショットでは音量も十分に得ることができます。
気になる方は、ぜひライブ会場で実際の音を体験してみてください。
羊文学 フクダヒロア

羊文学でドラムを担当しているフクダヒロアさんは1997年生まれの現在27歳です。
唯一の男性メンバーで、メジャーデビュー前は「ふっくー」や「福田ひろ」って名前で活動していました。CANOPUSのエンドーサーとしてシンプルなドラムセットを愛用し、手数少なめで3点だけのドラムで見せるスタイルが特徴です。
高校3年生の時にリーガルリリーのサポートをしていた動画を見た羊文学のメンバーから誘われ、2015年11月に加入。当初は悩んでいたけど、スタジオでセッションを重ねて正式に参加。初めて聴いた羊文学の曲は「物語は、」でした。
ドラムを始めたきっかけは、中学生の頃に父親がドラムを担当していたから。音楽を続けようと決めたのはその頃です。
ロングな髪型と前髪でどこか異様な雰囲気があるフクダさんですが、彼的にはビジュアルでも音楽を感じてもらいたいと思って選んでいるそう。
さて羊文学といえば、今期スタートした119の主題歌に曲が選ばれていたり『呪術廻戦』『渋谷事変』エンディングテーマに選ばれているなど話題の作品に多く携わっているバンドです。推しの子第2期のエンディング曲にもなっていましたね。
チルな雰囲気で現代的な音楽を表現しており、今後も目が離せません。
フクダさんは、2024年5月から活動を休止しています。その間、ライブやフェスでは他の方が代理でドラムを担当しているようですが、新曲「声」のMVにはフクダさんが映っているので、ひょっとしたら静かに活動を再開したのかもしれませんね。
ちなみに、フクダさんが使用しているドラムセットはCanopus Birch Seriesで、シンプルながらもこだわりが感じられるセットアップです。

カノウプスのR.F.Mシリーズは、多くのドラマーから支持を受け理想的なサウンドを提案してきましたが、楽器は時代とともに進化し、新しい要求が生まれてきます。
新しく求められた「縦に抜ける音」を目指し、シェルはレインフォースメントなし、材質にはバーチを選び、何度も試行錯誤を重ねました。
その結果、バーチの密度や圧力調整が偶然、今までにない「枯れた音」や「ふくよかな音」を生み出すことに成功しています。
新しいバーチシリーズは、メイプルとは違った低音の伸びや、パワフルで粘り強いサウンドが特徴です。「縦に抜ける」音を実現した速いリリースと音飛びの良さもあり、特にロック系ドラマーに大きな支持を得て、ステージやレコーディングでも活躍しています。
気になる方はぜひネット等で調べてみてください。
まとめ
ここまで、5名のドラマーと彼らが使用する楽器について一部をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
もしかしたら、知っているアーティストのバックバンドで演奏していたのは実はこのドラマーだったのか、という新たな発見があった方もいらっしゃるかもしれませんね。ステージで目立つのは主にメインのアーティスト、特にボーカルの方々ですが、実際には彼らの音を支えているのは、こうしたドラマーや他のバンドメンバーの存在がいてくれるからです。
音源だけで十分という場合もありますが、ライブでしっかりとバンドメンバーが揃っていることが、演奏にさらなる深みを与えているのです。また、オーケストラが参加している場合は、さらにその迫力が増し、曲のアレンジが一変します。そのため、ステージへの思い入れもまた一段と深くなることでしょう。オーケストラ全員の音が一つに響き合う瞬間は、まさに音楽の醍醐味と言えます。
これからステージを観る際は、お気に入りの曲だけでなく、さまざまな視点から楽しんでみてはいかがでしょうか?
最後に、ニーゴ・リユースではギターやベースの買取を行っています。
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