
- オーディオ
次世代を担う日本のバンドボーカリスト5選~国内アーティスト編~
ボーカルといえば、バンドの「顔」ともいえる存在です。一番目立つ立場であり、テレビ出演ともなれば、カメラに抜かれる回数も圧倒的に多いものです。また、歌の上手さや特徴的な声はもちろん、「本当に歌っているのか?」「口パクではないか?」といった点までも注目されることが多いポジションです。
そんなボーカルは、バンドの印象を大きく左右する重要な役割を担っています。リスナーの耳を引きつけ、存在感を発揮できるかどうかが問われる立場といえるでしょう。
では、現在の日本の音楽シーンで次世代を担うボーカリストとは誰なのでしょうか?彼らの声に憧れる理由とは?
今回は、シンガーソングライターとして個人名義で活動するアーティストではなく、バンドの一員としてボーカルを務める人物に焦点を当ててピックアップしてみました。
「ミーハーな選出だな」「結局、王道しかいないじゃないか!」と思われるかもしれません。しかし、それこそが彼らの実力の証明です。多くのファンを魅了し、実績を積み上げ、経済的な影響力すら持つ存在であることは間違いありません。
「事務所の力で推されているだけだ」「お金をかけているから目立つのだろう」と感じる方もいるかもしれませんが、それは裏を返せば「投資する価値がある」と業界が判断している証です。音楽業界においては、エコひいきされるのも実力のうち────そうした前提を踏まえつつ、圧倒的な歌唱力を持つボーカリストたちをご紹介していきます。
ONE OK ROCK TAKA

さて、これでONE OK ROCKのメンバー全員を紹介できることになります。
まず最初に言っておきたいのは、「筆者が単にワンオクのファンだからこんな記事を書いているんじゃないか?」と思われるかもしれませんが、実際のところ私はファンクラブにも入会しておらず、ライブにも行ったことがありません。
ただ、浅い知識ならあります。SNSで自然と情報が流れてくるため、それを目にする機会が多いのかもしれませんね。
さて、TAKAさんといえば、森進一さんと森昌子さんの長男として生まれ、幼少期から慶應幼稚舎に通う生粋のお坊ちゃまです。もともとジャニーズ事務所に所属しており、親譲りの歌唱力も認められていたため、ジュニア時代にはステージで歌った経験もあったそうです。しかし、学生時代に少し「やんちゃ」な行動があったため事務所を退社。その後は、実力で勝負する道を選びました。
ワンオクは結成当初からテレビ出演を一切していません。それだけに、「SNSがまだそれほど強い影響力を持っていなかった時代にここまで成功を収めたのは、紛れもなく彼らの実力の証」といえます。特に20年前、ジャニーズ事務所が圧倒的な影響力を持っていた時代のことを考えると、旧事務所の圧力を感じながらも彼らが意図的にテレビに出ない選択をしながら成功を収めたのは、非常に独特で挑戦的なスタイルです。こうした生き方や姿勢に多くのファンが「カッコイイ!」と共感し、彼らを支持している理由の一つでしょう。
また、TAKAさんといえば、友人関係の広さでも知られています。俳優の佐藤健さん、三浦翔平さん、キックボクサーの武尊さんといった国内の著名人だけでなく、エド・シーランさんと遊ぶ様子をインスタグラムにアップするなど、その交友関係の規模は驚くべきものです。さらに、恋愛面でも多くの噂があり、浅田舞さんやPerfumeのあ~ちゃん、さらには現在最も有力とされているアメリカ人女優のエミリー・ラッドさんなど、スポーツ界や音楽業界、国外にまでモテ男ぶりを発揮しています。
しかし、そんなTAKAさんも昨年にはパニック障害を公表し、多忙な中で疲れを感じることもあったのかもしれません。表舞台に立つ人の大変さは、我々には計り知れないものがあります。それでも、これまでのように周囲の圧力に負けることなく、これからも多くの楽曲をファンに届けてくれることを願っています。
Official髭男dism 藤原聡

Official髭男dismといえば、その結成秘話から魅力的なエピソードが多いバンドです。藤原聡さんが島根大学在学中に、軽音楽部の先輩だった楢﨑誠さん、後輩だった松浦匡希さん、そして学外で仲が良かった小笹大輔さんを誘い、2012年6月7日に結成されました。
結成当初、彼らは地元・島根県のライブハウス(約200人収容)で「ワンマンライブをソールドアウトさせる」という目標を掲げ、藤原さん自ら弾き語りでデモを制作。そのデモの中でもブラックミュージックに影響を受けた楽曲が特にしっくりきたといいます。音楽性については、結成当時から現在に至るまで「自分たちがやりたいと思うことをやる」を大切にしており、その姿勢がとても魅力的ですね。
そんな髭ダンですが、メジャーデビュー後の活躍ぶりは目覚ましいものがあります。大ヒット曲「Pretender」をはじめ、映画・ドラマ・アニメの主題歌や朝のニューステーマ曲、さらには甲子園のテーマ曲まで、幅広いシーンで彼らの楽曲が使われています。これほど多くの人に響く曲を生み出しているのは、本当に素晴らしいですね。
藤原聡さんといえば、「元地方銀行員」というキャリアでも知られています。
デビュー前は週末に東京でライブ活動を行い、平日は銀行員として働くというハードスケジュールをこなしていたそうです。営業の合間を見つけてはスマホに浮かんだ歌詞やメロディーを書き留めていたとか。そのためか、デビュー当初の楽曲は身近な恋愛をテーマにした共感しやすい歌詞が多い印象です。
藤原さんの性格について調べると、「人柄が良い」という声が多く見受けられます。その温厚で親しみやすい性格は顔にも表れているようで、彼の素朴で可愛らしい雰囲気のお顔が好きだというファンも多いでしょう。
しかし、2023年4月には声帯ポリープが原因で一時活動を休止するという出来事もありました。休まず走り続けてきた影響もあるのかもしれませんが、身体が資本ですので、これからは無理をしすぎず、末永く活躍していってほしいですね。
King Gnu 井口理

キングヌーの井口理さんといえば、バンドのムードメーカーとして知られ、時折見せる奇行でも話題を集めています。一見画面越しでは分かりにくいですが、実は身長180cmの高身長。そのギャップに“きゅん”とするファンも多いようです。
2019年4月から約1年間、井口さんはニッポン放送『オールナイトニッポン0(ZERO)』の木曜パーソナリティーを担当していました。中でも語り継がれる「神回」といえば、ゲストにaikoさんを迎えた放送回です。この時、井口さんとaikoさんが「カブトムシ」を熱唱。リアルタイムで聴いていたリスナーの間で大きな話題となり、収録映像も注目を集めました。現在この映像はYouTubeにアップロードされているようなので、消される前にぜひ一度見てみてください。
井口さんの奇行といえば、『CDTVライブライブ』でのパフォーマンスも特に有名です。最初は真面目な衣装をまとい、静かに歌い始めたものの、次第に崩れていく様子に視聴者は大爆笑。「カメレオン」や「逆夢」、「白日」で見せる穏やかで美しい歌声とのギャップに驚かされ、心を掴まれたファンも少なくありません。
そんな井口さんは三男一女の4人兄弟の末っ子で、次兄は声楽家(バリトン)の井口達さん。ご本人もテノールの声域を持ち、素晴らしい歌声を披露しています。好きなミュージシャンとして七尾旅人を挙げるほか、親の影響で井上陽水、チューリップ、オフコース、布施明、尾崎紀世彦、ポルノグラフィティ、aikoなどもよく聴いていたそうです。
中でもポルノグラフィティへの愛は格別で、自身のラジオ番組では「ポルノグラフィティ20周年記念」と勝手に名付けたカラオケ企画を実施。その反響の大きさを受けて2020年3月13日には第2弾が開催され、サプライズでポルノグラフィティのボーカル・岡野昭仁さんが登場!二人で「ミュージック・アワー」や「アゲハ蝶」を歌い、リスナーを歓喜させました。
井口さんの行動にはサービス精神というより、純粋に「好きだからやっている」という想いが伝わり、それがファンにとっては何より嬉しいポイントですよね。これからも美しい歌声と、その独特なギャップに触れられる場面がたくさん訪れることを期待しています!
Mrs. GREEN APPLE 大森元貴

「Mrs. GREEN APPLE」といえば、現在大人気のバンドとしてご存じの方も多いでしょう。その中でも特に注目を集めているのが、ボーカルを務める大森元貴さん。彼の中性的な顔立ちと圧倒的な歌唱力は、多くのファンを虜にしています。特に若い女性からの支持が非常に高く、アイドル的な人気を誇っています。
そんなミセスの人気ぶりを象徴するような出来事がありました。ある日、コンビニで見かけた「Mrs. GREEN APPLE」の公式キャラクター人形が棚に並んでいたのです。バンドのグッズが身近な場所で買えるなんて、少し前では考えられなかったことですよね。思わず手に取ったファンも多かったのではないでしょうか。こうした形で一般層にまで浸透しているのは、彼らの音楽が広く支持されている証拠でしょう。
大森さんの歌唱力をさらに深く知りたい方におすすめなのが、YouTubeの「しらスタ【歌唱力向上委員会】」というチャンネル。このチャンネルに彼が単独出演した際、彼の歌声が徹底的に分析されています。特に話題となったのが、彼のソロ曲「French」。この曲では、歌詞の中に特徴的な4段階にわたる裏声のパートがあり、それが彼の歌声の魅力を存分に引き立てています。この裏声、普通の人が真似しようと思ってもなかなか出せません。その理由は、大森さんの天然のミックスボイスにあります。なんと、生まれつき喉の筋肉が柔らかいそうで、これが彼の独特な歌声の秘密だとか。「喉に筋肉がある」という事実すら、一般人にとっては驚きですよね。
テレビで彼の歌唱を耳にすると、その歌声がいかに他のアーティストと一線を画しているかがよく分かります。特に、マイクを通して響く音の大きさや安定感は際立っており、「バケモノ級」と評されるのも納得です。
そんな彼の歌声を楽しめる映像の中で特におすすめなのが、Zepp DiverCityで披露されたAdoの「私は最強」のカバー。Adoさんの楽曲はどれも難易度が高いことで知られていますが、この曲も例外ではありません。それを大森さんは自分の声で見事に歌い上げています。彼の歌声は原曲の迫力を残しながらも、どこか柔らかさや繊細さを感じさせる独自の魅力があります。このカバーを聴けば、大森さんの技術の高さや表現力の豊かさを改めて実感できるはずです。
気になる人はぜひyoutubeでご覧ください。
Novelbright 竹中雄大

さて、こちらのバンドはあまり聞いたことがないという人も中にはいるかもしれませんが「ツキミソウ」という楽曲は聞いたことがあるのではないでしょうか?
Novelbrightは、日本の5人組ロックバンドで略称は「ノーベル」や「ノーブラ」、ファンの総称は「Lighter」で、公式ファンクラブは「NOVELCITY」です。
2013年9月13日に竹中を中心に結成され、作曲スタイルは山田と沖が曲の原型を考え、竹中がメロディーと歌詞をのせる形で進められています。
バンド名は「新たな輝き」を意味し、「新しい光になれたらいいな」という想いが込められています。
2016年にはオリジナルメンバーのキム兄とTakuyaが脱退し、活動休止を経て2017年に山田、沖、ねぎが新メンバーとして加入。初ライブは同年1月27日に行われました。2018年にはミニアルバム『SKYWALK』をリリースし、2019年に圭吾が加入、現在の体制となります。特に、2019年の「崖っぷちどチクショー路上ライブTOUR」における路上ライブの模様がSNSで拡散され、楽曲がストリーミングチャートで上位にランクインするなど話題を呼びました。
さて何故竹中さんを選出したのかという点ですが、千鳥の鬼レンチャンという番組をご覧になったことはありますか?この番組は芸人・千鳥がMCを務め、名曲のサビを一音たりとも外さずに10曲連続で歌いきれば賞金を獲得できるというチャレンジ企画です。その企画に竹中さんが挑戦し、見事に10レンチャンを突破しました。歌唱力が試される企画ですが、竹中さんはその期待に見事に応え、歌手としての実力を証明しました。彼の歌唱力と今後の活躍に期待が高まります。もっと多くの人に知ってもらいたいですね。
まとめ
ここまで次世代を担うバンドボーカリストをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?サブスクが普及して、多くの楽曲に触れる機会が増え、ショート動画アプリの流行でサビだけ知っているという人も多いことでしょう。音楽の聴き方が時代とともに進化する中で、聞く曲や流行が多様化していますね。逆に、レコードを聴くことが「エモい」とされるようになったりもしています。
今回は世間的に「王道」と呼ばれるアーティストをご紹介しましたが、周りの流行に流されず、自分の好きな曲やアーティストを見つけて、楽しんでください。たとえ「ミーハーだな」と言われても、気にすることはありません。自分は時代に合った、しゃれたPOPな人間だと思いましょう。多くの人が好むものを素直に好きだと言えることが大切です。悩んでいる方は、自分が素直な人間であると自信を持ってください。