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レンジファインダー式カメラとは?普通のフィルムカメラと何が違うの?
多く存在するフィルムカメラのなかの「レンジファインダー」ってご存じですか?
あの『ライカ』も多く採用しているレンジファインダーとは何なのか。フィルムカメラ初心者の方にもどのようなカメラなのか伝わりやすいように書いていきます。
今回は中古カメラの買取をしているスタッフがレンジファインダーについての簡単な仕組みの解説と、実機を使ってみて感じたことなどをご紹介していきます。
1,フィルムカメラの種類
近年のレトロブームと共に注目されることが増えているフィルムカメラ。「昔家で使ってたカメラを使ってみよう」「親戚から古いカメラをもらったから使ってみたい!」という方もいるのではないでしょうか。
ただしひとくちにフィルムカメラと言っても多くの種類があります。今回は最も多く使われている35mmフィルムを使うフィルムカメラの一種を実機を使いながら解説・使用レポを描いていきます。
まずは35mmフィルムを使うカメラですが、大まかに次の3種類に分かれます
①一眼レフカメラ
レンズと本体が取り外し可能なカメラです。カメラ本体内部にレフ板(鏡)が入っており、様々なレンズを使って写真を撮ることが出来ます。
一眼レフカメラについては以下の記事も参照してみてください。
家にある古いカメラを使いたい!フィルム一眼レフカメラの使い方と動作確認方法
②コンパクトカメラ
最もポピュラーなフィルムカメラです。手のひらサイズの小ささ・軽さや使いやすさを売りにしたカメラで旅行やスナップ写真を撮るのに人気です。レンズとカメラ本体は取り外せないようになっています。
コンパクトカメラについては以下の記事も参照してみてください。
高級コンパクトカメラって何が違うの?CONTAX T2の使用感とは
③レンジファインダー
今回紹介していくカメラです。古くからあるカメラのひとつでいまだに好家たちが好んで使っている種類のひとつです。
次からこの「レンジファインダー」カメラについて深掘りしていきます。
2,レンジファインダーカメラとは?
レンジファインダーカメラとは光学視差式距離計と呼ばれる構造が組み込まれているカメラです。カメラ本体からレンズが取り外せる物、取り外せない物、様々な種類があります。
レンズに写った景色を内部の鏡に反射させてファインダーから確認する一眼レフカメラと異なり、レンズと連動していない2つのファインダーを使って景色を確認します。
(画像のように窓が二つあるのが特徴です)
ファインダーを除くと中央にもうひとつファインダーがあり、二つのファインダーに写るそれぞれの景色のズレを無くしていくことでピントが合う作りになっています。
(人間の目と似た原理でピント合わせをしているのだとか…?)
カメラ内部にミラーを組み込む必要がないので小さく・軽いカメラが多く、当時もこの点を売りに発売されることが多かったようです。
有名どころでは高級カメラメーカー、ライカもこの「レンジファインダー式」を採用しているカメラが多いのだとか。
ファインダーの形式が「レンジファインダー」という名前なのですが、
レンジファインダーを使用しているカメラ≒レンジファインダー
と呼ばれることが多いので記事内でもレンジファインダーと呼んでいきます。
今回はそんなレンジファインダーを使った記事を書いていきます。
3,KONICA C35 flashmatic
今回使用するレンジファインダーはこちら。
「KONICA C35 flashmatic」です
1971年発売のモデルで、同年代の一眼レフカメラと比較するとかなりコンパクトなカメラになっています。レンジファインダーの特徴でもある二つの小窓もあります。
ファインダーを覗くともう一つのファインダー部分が見えます。
(画像中央にある黄色い部分。実際にカメラを覗くとこの黄色い部分にも景色が映り込んでいます)
カメラ正面から見た際に左側にある小窓がこの中心のファインダー部分となっており、小窓を指で隠すと黄色い枠内の景色が写らなくなりました。
(ファインダー部分を隠すと黄色い枠内にのみ景色が写ります!)
ファインダー内に写る景色と小窓に写る景色のズレを狭めるために、レンズを動かしたり被写体とカメラの距離を調節してシャッターを切っていきます。
次の写真がKONICA C35 flashmaticで撮影した写真になります。
4,作例
難しい!!!
ファインダーから見える景色とレンズが写している景色(実際に写真に写る部分)が違うので、自分の見ている景色と出来上がりの写真で若干のズレが生じてしまいます。
パラックス(視差)と呼ばれる一部のカメラに生じる現象のようです。
(実験として古いフィルムを使って撮影してみた景色。距離やレンズを調整しているので全く同じではないにしろ、似たような場所から撮っているのにファインダーの景色からやや下の部分が中心的に映り込んでいます。
ファインダーより下にレンズがあるので見えている風景からやや下が中心になるようです。)
プログラムAE(綺麗な写真が撮れるようカメラ側がレンズ数値を調整してくれる機能)が搭載されているので難しいことは考えずにシャッターを切れますが、個人的には一眼レフより出来上がりが想像しづらいです。
おわりに
今回はレンジファインダーカメラについての記事でした。
使い方が難しい!というのが個人的な感想です。
一眼レフカメラに比べて軽いところはメリットですが、「自分の力量ではコンパクトカメラで十分かな…」と感じました。
当時は軽い・ブラックアウト(シャッターを切る瞬間にカメラ内部の鏡が動いてファインダーから景色が見えなくなること)しない・簡単に撮れるという画期的なカメラだったのかもしれませんが、現在ではコンパクトカメラがすべてをカバーしています。
私と同じように「手軽にフィルム写真を撮ってみたい!」「古いカメラを使っている感覚を楽しみたい」という方はコンパクトカメラや一眼レフの方がオススメです。
ただ、レンジファインダーも独特の方法でピントを合わせるのは楽しく、綺麗な写真が撮れてると嬉しかったです。
高級カメラメーカーとして名高いライカのカメラもレンジファインダーを採用しているものが多いようなので、カメラ中級者~上級者がその特徴を楽しめるのかもしれません。
この記事を読んで家に使わないカメラがある方や、お買い替えを検討されている方。はたまた家にあるレンジファインダーカメラは使えないかもなと思われた方。一度査定に出してみるのはいかがでしょうか。
壊れていても、一台からでもカメラ好きなスタッフが買取査定に伺います。
ぜひ、ニーゴ・リユースにご相談ください!
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