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マイク徹底レビュー!種類別の特徴やおすすめを解説!FirstTakeのマイクも紹介

読者の皆様こんにちは、こんばんは!

機材大好き査定士、まこTです。

今回は、皆様一度は触れたことがあるであろう、マイクについて語ってみようと思います。マイクは音響機器の中で一般の人に最も身近な機材かもしれませんが、種類によってどのような特徴があるのか実はよく知らないという方も多いのでは?

一言でマイクというと、皆様はこういう形状のものをご想像されていると思います。

ダイナミックマイク

こちらはダイナミックマイクと呼ばれ、よくカラオケで使われているマイクです。
耐久性も高く様々なシチュエーションで活躍する万能選手。
価格帯もお手頃で、上記SHUREのSM58においては、1万円程度で新品が購入でき

おそらく世界シェアNo.1のマイクです。
ここからは、ダイナミックマイク以外にも様々な種類がありますので簡単にご紹介してまいります。

コンデンサマイク

ソニー C-38B

まず初めに、コンデンサマイクとはどんなマイクなのか、ご説明します。

主にダイナミックマイクと比べ、

・高音質

・高感度

であること。

ダイナミックマイクが手で持って口元で声を主に集音することが多いのですが
コンデンサマイクは、種類や性能の豊富さから、ボーカル以外でも様々な録音シーンで活躍しますが、感度が高いことからあまり手持ちで使われることはありません。

さて、一例にあげましたコンデサマイクですが一本目は
お笑い、漫才、漫談などで見かけないことがないSONY C-38B。
俗に『漫才マイク、サンパチマイク』と呼ばれています。

高砂(たかさご)というメーカーのスタンドに取り付けてあって、わざと少し下げてステージ中央においてある。
『どーもどーもー◯◯でございます』といいながら、マイクを口元の高さまであげるまでがお作法ですね。

こちらのマイク、超がつくほどのロングセラーで、発売開始はなんと1970年。現在も新品流通しており、おおよそ20万円で購入が可能となっていますが、放送局には必ずといっていいほど納入されている実績があります。
なお、本体の外装仕上げは、テレビグレーという聞き慣れない色指定となっております。

漫才マイクとしての印象が非常に強いのですが、和楽器・管楽器の集音にも適しています。
私が、ホールで音響業務にあたっていた際、吹奏楽のソロマイクとして使用していました。

また、故・大瀧詠一氏が『はっぴぃえんど』のアルバムでボーカル録りに使用して以降愛用され、自身の名盤『A LONG VACATION』でも使用されました。

AKG C451B

見慣れぬ形かもしれませんが、楽器の集音に定番のコンデンサマイクです。
ライブなどの映像で、ドラムの上に2本スタンド立てされているのを見たことありませんでしょうか。

ドラム・セットのオーバーヘッドマイクとして利用されることが多いです。また、ギターなど弦楽器、ピアノなど、幅広く楽器の集音に適しています。

引用 ヒビノマーケティングDiv 製品サイト https://marketing.hibino.co.jp/akg/48.html
引用 System5 製品サイト https://www.audio-technica.co.jp/product/AT4050

リボンマイク

フォステクス M88RP

このマイクは、リボンマイクに分類され、ほとんど一般流通はしなかったマイクです。

リボンマイクの歴史は古く、米RCA社の技術をベースに東芝がベロシティマイクという名称で、昭和12年頃国産化しNHKへ納入したのが始まりと言われています。

主な使用用途はラジオ局でパーソナリティのトークが主な目的でした。

今回一例にあげているM88RPはなんとマイクの両面から集音ができます。
当時現役だったころは、ラジオ局で対面するパーソナリティとゲストが1本のマイクで話していたのです。
後ほど指向性の話にも取り上げますが、両面から集音できることがメリット・デメリット共にあるマイクです。なお、このマイクのように両指向性のみのマイクはあまり聞きません。

著名なアーティストでは、山下達郎氏、小田和正氏がレコーディングで使用されていたという記録があります。
柔らかく、温かみのあるサウンドが特徴です。

TBSラジオのスタジオでは、1981年~1994年の間使われていたとのことで、
2022年には、全数最新のマイクに入れ替わったという興味深い記事がありました。

参考リンク:https://online.stereosound.co.jp/ps/17524442

指向性の話

先程のマイクの種類ご紹介の中に指向性というキーワードが出ましたが、それらも簡単にご説明します。

カーディオイド(単一指向性)

単一指向性のマイクは、一方向からの感度が高く、よく見るマイクはこの性能です。
正面から音を拾う必要のある、カラオケやライブステージなどで使用されます。

主な製品:SHURE SM58、SHURE SM57、SHURE SM7B

スーパーカーディオイド(超単一指向性)

単一指向性よりも、鋭い指向性を持った特性です。
横からの感度は低く、マイクの正面の音を的確に集音できます。
マイクを口元から外したときの、ブレス音の入りにくさや、ほしい音だけ集音などに向いています。

主な製品:SHURE BETA 58A、SENNHEISER E945、audio-technica ATM25(バスドラム用)

Figure 8(双指向性)

双指向性と言われる、最近あまり出番がなさそうに思える特性です。
正面と反対側に同等の感度を持ち、側面からは感度が落ちます。
音源の反対側に、ノイズ源がなければ正面の音源を的確に捉えることができます。
向かい合わせの音源やラジオでのトーク集音に使われます。

主な製品:AKG C414、audio-technica AT2050(いずれも指向性切り替え可能)

無指向性

正面だけに限らず、全方位をカバーできる特性です。
テレビのニュースキャスターが胸元に仕込んでいるラベリアマイク(ピンマイク)や、ミュージカルなどで使われるヘッドセットマイクもほとんどが無指向性です。

下記は以前当店で買取させていただいた、sanken COS-11xですが、このように一般ユーザーが手にすることないお品物でも買取させていただいています!

有線マイクと無線マイクの違い

また、有線と無線でも特徴やメリット、デメリットがありますので、ご説明します。

有線マイク

SHURE BETA58にカラオケ用のケーブルを取り付けた図
結構なビンテージ品です。

特徴:マイクケーブルが繋がっていれば音が出る。一番単純な構成。

用途:コストパフォーマンスから一昔前のカラオケボックス
   接続の確実性から、記者会見、国会放送、テレビのインタビュー

欠点:動き回る場合は、ケーブルが邪魔になる可能性もある。

赤外線式ワイヤレスマイク

特徴:電波で飛ばさないため、使用する部屋が決まっているなら混信が起こりにくい
   また免許と使用許可が不要で、一般ユーザーでも使用可能。

用途:貸し会議室、カラオケボックス、宴会場

欠点:受信機との間に障害物があると音が切れる
  (壁が間にある、マイクの後端を持ってしまうなど)

電波式ワイヤレスマイク

特徴:電波を使うため、ケーブルがなく動きながら使う場合は自由度が高い

用途:屋外音楽フェス、コンサート、テレビ収録

欠点:一般ユーザーには使用する上でハードルが高めです。
   旧来のアナログ式の場合、電波混信で予想外の音やノイズが出てしまうことがある
   マイクの送信機によっては、国内利用可能なものであっても許可制で免許が必要。
   免許不要なB帯(800MHz帯)のワイヤレスマイクは、
   比較的容易に手に入りますが、公共施設などでの仕様がおおいため混信することも。

   公共施設(学校や体育館)などは、このB帯の普及率が非常に高いです。
   日本国内では、電波に関して非常に厳しい制約があり
   国内で使うことができないワイヤレスマイクも、販売については違法ではないため、
   国内流通してしまっています。
   通販などで購入する際は、使用できるかどうかの確認が必要です。

近年のマイク活用について

コロナ禍でおうち時間を有効活用しようということで、
未経験者からプロのアーティストまで、自宅からライブ配信をする人が増えました。
そんな中、一つ気になったマイクがあるので、ご紹介します。

オーディオテクニカ AT2040

実売15000円とマイクにしては、購入しやすい価格帯のマイクですが
電子ピアノ弾き語りの配信者が、このマイクを使っていたときに鍵盤を叩く音が入ってこないことに改めて驚きました。
このマイクは、ハイパーカーディオイドのため自分の声だけ主に集音し、マイクの真下で鍵盤を叩く音がマイクに入らないと言うわけです。
ダイナミックマイクのため、ちょっとマイクから離れると声が遠くなりますがこの価格帯でライブ配信のクオリティを上げられると思うと、いい選択だと思われます。

皆様が気になっているかもしれない あの マイクはなに?

最後に、読者の皆様もよく見るかもしれません。
Youtubeで人気のコンテンツのThe First Takeですが、
私が好きでたまらない、アーティストの皆様がこのテイクで使われているマイクを解説します!

サンボマスター – できっこないを やらなくちゃ / THE FIRST TAKE

ボーカルの山口氏に、Upton251(Telefunken Ela M 251をベースにリモデル)
ベースの近藤氏、ドラムの木内氏に、Electro Voice ND96

ano – ちゅ、多様性。 / THE FIRST TAKE  

あのちゃん Manley Laboratories  Reference Cardioide

Creepy Nuts – Bling‐Bang‐Bang‐Born / THE FIRST TAKE

R指定氏 NEUMANN M149 Tube

FLOW – GO!!! / THE FIRST TAKE

ボーカル KEIGO氏、KOHSHI氏 NEUMANN U87i(レコーディングスタジオのド定番!)
ギター TAKE氏、ベース GOT’S氏 SM58
ドラム IWASAKI氏 SHURE BETA56A 楽器用ですがコンパクトでドラマーのコーラスにもよし!

他にも、FirstTakeでは、いろいろなマイクが使われています。
今回ご紹介したマイクは、スタジオに私が同席できるわけもなく、あくまでも色々なカットから予想したものです。ご参考まで。

最後に、私どもニーゴ・リユースでは、マイクをはじめ大小問わずPA機材を喜んで無料査定・買取させていただきます。
古いマイク、使い方がわからないマイク、操作が煩雑なPA機材など、どれくらいの値段になるのか知りたいだけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

YouTubeでも音楽とカメラの歴史を紹介していますので是非ご覧ください!

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